「シャレード」 1963年米 評価3.5


監督:スタンリー・ドーネン
出演:オードリー・ヘプバーン、ケイリー・グラント、ウォルター・マッソー他

1989年、2021年4月観賞

 スイスのスキー場にバカンスにきていたパリに住む富豪の妻レジーナが家に帰ると夫の姿も、家財道具などもすべてがなくなっていた。警察は夫が列車から突き落とされて死んだことを告げ、アメリカ大使館のバーソロミューは、夫は第二次世界大戦中に25万ドル相当の金塊を仲間4人と掠め取ったものの、それを独り占めしていたと説明。やがて、その頃の仲間のうち3人が25万ドルを求め、レジーナに近づく。

 オードリー・ヘプバーンを主役に、回りをケイリー・グラント、ウォルター・マッソー、ジェームズ・コバーン、ジョージ・ケネディーが取り巻き、音楽にヘンリー・マンシーニ、衣装にジバンシーと、高素材で固めた、フランスを舞台にしたロマンティック・サスペンス映画。

 今の価値だと4億円程度になる25万ドルを奪い取ろうと大の男4人が蠢くのだが、なんだかやってることがせせこましく、25万ドルのオチもいまいち納得できない(家具や衣装をすべてうっぱらって切手にした?そんな高価な切手は直ぐには手に入らんだろう)。また、オードリーの衣装やらいで立ちが被害者の妻という立場でありながら不自然で、オードリー主演映画にありがちな、おじさんたちに囲まれたオードリーを愛でるためのアイドル映画という観点で観るのが正しかろう。

 1989年の初見時は4.5という評価をつけたものの、私としては珍しく内容を全く覚えていなかったのは、そういうことかと再見して納得。