「クレイマー、クレイマー」 1979年米 評価3.5
監督:ロバート・ベントン
出演:ダスティン・ホフマン、メリル・ストリープ、ジャスティン・ヘンリー他
1985年、2021年2月観賞
広告業界でやり手のテッドは仕事一筋で生きてきて順調に出世もしてきたが、ある日突然7歳の息子ビリーを残し妻のジョアンナが家を出ていき、息子の世話と仕事の両立がうまくいかないテッドはついには会社も解雇されてしまう。次第に息子との距離が短くなってきたところ、家を飛び出して仕事を見つけ経済性にも自立した女性として戻ったジョアンナはビリーの親権をテッドと裁判で争うことに。
主演二人の演技は言わずもがな、息子役のジャスティン・ヘンリーは過度のお涙頂戴演技にならず可愛いし、よくまとまった作品とはいえる。一方で、描かれている題材は当時台頭してきたウーマン・リヴの思想であり、当時は目新しいところがあったのだろうが、製作から40年以上が経過した今となってはどうしても内容が陳腐化してしまう。また、演出も父親目線が強く、母親が実際のところどういう人なのか、いまいち印象がぼんやりとしている。初鑑賞時の評価は4.5だったが、扱った題材的にどうしても時代とともに評価は落ちてしまう。