「マジェスティック」 2001年米 評価4
監督:フランク・ダラボン
出演:ジム・キャリー、マーティン・ランドー、ローリー・ホールデン他
2021年1月観賞
1951年、アメリカの赤狩りの波はハリウッドの映画界にもおよび、脚本家のピーターにも大学時代に共産主義/反戦集会に参加していたことから疑いがかかる。その結果、ピーターの新作公開は延期され、スタジオとの契約も破棄されてしまう。自暴自棄になった彼は、飲酒運転の挙句、橋から落ちて記憶喪失に。しかし、流れ着いた町“ローソン”で、大戦で行方不明になっている町の英雄ルーク・トリンブルに取り違えられ、ルークとしての生活を始める。
老優たちの演技に温かみがあって穏やか雰囲気に包まれ、一方でミステリー的な展開でもあり、決して悪い出来ではないのだが、映画館の再興、記憶喪失、赤狩りといった、かなり頻繁に映画主題となる題材を絡めているので、既視感があるし、色々と詰め込んでいる結果、それぞれの掘り下げが甘いと感じてしまう。また、ヒロイン役のローリー・ホールデンが骨太のグウィネス・パルトロウという感じでいまいち魅力を感じないのも評価が上がらない原因。
ただ、まだそんなに映画を観ていない方なら、純粋に感動できる作品だとは思う。