「ロボコップ」 1987年米 評価4 メジャー度4
監督:ポール・ヴァーホーヴェン
出演:ピーター・ウェラー、ナンシー・アレン他
近未来のデトロイトに転属してきたマーフィーは、犯罪組織に捕まり、惨殺されてしまう。その死体は、警察を民営化して営むオムニ社に引き取られ、生きている脳細胞だけを利用したロボット警察官ロボコップへと生まれ変わる。荒廃するデトロイトで無敵の取り締まりを行うロボコップだったが、生きていた脳細胞が活性化し、自身のアイデンティティを求めると共に、自身を殺した犯罪組織への復讐に繰り出す。
この映画の存在は知っていたが、この後乱発されるアメコミヒーローものの類と一緒だと思って特に興味はなかったのだが、映画ファンの間で評価が高い。口から下が生身であることからそこを撃たれたら終わりだとか、突っ込みどころはあるのだが、ロボコップと、悪役軍団との戦い以外にサブストーリーはほとんどなく、疾走感のあるストーリー展開はそれを感じさせない。ロボコップのぎごちない動きなど、時代を感じさせるところはあるが、そのアナログ感がかえって現実っぽく、当時としては取りざたされたが、今の時代ではそうでもない残虐な描写も過度の演出がないため、かえって清々しい。戦いの他に、死に体であるマーフィーが笑顔を失い、家族を失っている悲劇も感情的に描くでもなく、また、皮肉っぽいTVCMとか全体を覆うクールな雰囲気が独特て、確かにこれはマニア受けする映画だと思うし、実際後世にも残る映画といって過言ではないだろう。