「インデペンデンス・デイ」 96年米  評価1.5(5点満点) メジャー度5

監督:ローランド・エメリッヒ
出演:ウィル・スミス、ビル・プルマン、ジェフ・ゴールドブラム他

 10月の中ごろに民放で放映した時、留守にしていたのでタイマーで撮ったら最後の5分くらいが切れちゃってたが、別に見なくてもどんなものかわかるし、惜しくも何ともない。今年のワースト3確実と思われる作品。

 ストーリーは単純明快。エイリアンが地球に攻めてきて、それをアメリカ軍を主とする軍隊がやっつける。ただそれだけ。

 とにかくストーリー展開がかったるい。エイリアンが攻めてきて、さぁどうしようと皆が躍起になって畳み掛けるストーリーにすれば良いものの、途中大統領夫妻と子供、パイロットとストリッパーのロマンス等々、人間ドラマを、それもなんの工夫もない古臭い手法で入れるものだから、まったく気分が乗らない。だいたい地球滅亡の危機の時に、なんで大統領はちっちゃな娘を連れまわし、パイロットが軍の教会で結婚式をあげなきゃならんのよ?それにわけのわからん3兄弟がちょこちょこと出て来たり、まったく監督の無能さが哀れになるよ。この映画の後アメリカ版「ゴジラ」を監督し、こっぴどく酷評されたが、そんなのこの映画を見れば十分納得。

 おかしな点の多さといったら、科学的に考えれば変な点も多いといわれた「ディープ・インパクト」の比ではない。科学的うんぬん以前の問題で、あんなに巨大な宇宙船を持つ知能的には人類の何万年も先を行っているようなエイリアンに対し、第1回目の戦闘でこてんぱんにやられた地球軍があぁもあっさり勝つわけがない。なんであんなにすぐ母船の中に入れんのよ?地球レベルのコンピューター・ウィルスになんでやられんの?戦闘機の自爆作戦なんかで良く全滅したね?アメリカにきた宇宙船以外のはどうやってやっつけたの?もぅ、挙げれば切りがない。他にもドラマの部分でおかしなというか、あまちゃん的な子供だましの演出が随所にあり、1時間程度で見るのに嫌気がさしてきた。

 まったくなんでこんな映画が大ヒットしたのかさっぱりわからない。はっきり言って、途中で眠くなったSFアクション映画はこれが初めてだ。眠くなるどころか見るのをやめようかと思ったくらいだ。