「6デイズ・7ナイツ」 98年米 評価2(5点満点) メジャー度3
監督:アイバン・ライトマン
出演:ハリソン・フォード、アン・ヘッシュ他
南の島へバカンスに行ったカップルの女の方が仕事の都合でNYに戻ることになった。小型機をチャーターし(操縦士がハリソン・フォード),飛び立つが天候不順で無人島に不時着。脱出に四苦八苦し、最後は主役同士でハッピーエンド。と,何の変哲もない,全く興味をそそられないストーリー。試写会で見たのだが、試写会でなければ決して見に行かなかった映画である。
アイバン・ライトマンは「ゴーストバスターズ」「ツインズ」で売れた監督。「ゴーストバスターズ」は中学時代に映画館で見て,幼心に内容のくだらなさに金を払ったことを悔やんだほどである。「ツインズ」以降これといったヒット作も出なかった。そこでハリソン・フォードを迎え起死回生を図ったのだが,見事にこけちゃったねぇ。これじゃぁ,ただ単にハリソン・フォードのアイドル映画だよ。ハリソンのギャラが製作費の80%を占めてるんじゃないか?
内容も目を覆うばかり。共演のアン・ヘッシュがまず冴えない。使い古されたアクシデントの数々。密林でまず野生動物と遭遇。そして海賊(今時いるか!)との銃撃戦。事故で死んだと思われた主人公の葬式中への無事帰還。最後はやっぱりこれか!のありきたりのわけのわからぬハッピーエンド。全く困ったものである。
話の展開が不自然に速い。多分,くだらないことを経営層も感じたとみえ,かなり編集の段階でカットされたのだろう。そのため90分程度の映画になり,その短さだけが評価が1点台にならなかった理由だ。
最後に余計なお世話だが,「史上最悪のバカンス」とか「その島は地図にはない…」とか「ハリソン・フォードがスターウォーズのハンソロ,インディ・ジョーンズ以来のアクション・ヒーローを演じる」などのコピーを使っていたが,はっきり,そういう映画ではない。それは監督を見ればわかることだ。完全なるライトコメディであり,公共広告機構JAROに訴えてやろうか!だ。