「イングロリアス・バスターズ」 2009年米・独 評価4 メジャー度3
監督:クエンティン・タランティーノ
出演:ブラッド・ピット、メラニー・ロラン、クリストフ・ヴァルツ他
1944年。ドイツ支配下にあるパリの映画館では、ドイツ製作のプロパガンダ映画「国家の誇り」を上映。そこにはドイツ高官のみならずヒトラー総統も参列するということで、反ドイツのユダヤ人からなる米国特殊部隊バスターズとかつてフランスの片田舎でナチス親衛隊に親類を皆殺しにされ、今はパリの映画館主になりすました美しきショシャナが復讐の機会を伺う。
「ユダヤ・ハンター」の異名をとるナチス親衛隊のランダ大佐の執拗な尋問から始まる冒頭、ドイツ兵が集まるバーでの西側スパイとの情報交換、映画館でのランダ大佐の詰問など、いつか観たような映画のワンシーンではあるものの、緊迫感のあるストーリー、演出で153分という長さが気にならない。
また、いつも思うのだが、タランティーノは女優選びのセンスと、魅力的に見せる演出が非凡である。どの作品でも個性的な美女が、どんな役柄であっても魅力的に描かれて記憶に刻まれる。
映画好きにはたまらないカタルシスを感じさせる作品なのだが、残念なのは題名にもなっているイングロリアスバスターズが何をやっているのかよくわからないところ。冒頭の、率いるレイン中尉の場面は、あまりに集まっている兵隊が弱弱しくて、ギャグかと思ったくらい。また、特殊能力を持った凄い部隊なのかどうかは全くわからないし、スパイとの情報交換やクライマックスもわき役でしかなく、その分がどうしても減点になる。