「七人の侍」 1954年日 評価4.5 メジャー度5
監督:黒澤明
出演:志村喬、三船敏郎、木村功、稲葉義男他
言わずと知れた黒澤明の世界に名だたる名作。野武士が秋の収穫時に襲いに来ることを知った村の長は、街に出て、腹一杯食べさせることだけを条件に、村を守ってくれる侍を集めてくるよう3人の農民に命じる。その条件ではなかなか首を縦に振る侍はいなかったが、かつては指揮官だったと思われる勘兵衛の元、やっとのことで個性的な6人が集まる。
約3時間半という長編でありながら、前半の侍募集から村での周到な準備と訓練、後半での怒涛の合戦と、まったく飽くことのないエネルギッシュな展開と、ところどころに見せる芸術的撮影とカメラワークなど、確かにエンターテイメントとして傑出した映画であり、世界中の映画人がこれを手本としているのもうなずける金字塔のような映画である。
しかし、かなりオーバーな演出やあまり意味のないシーン(若い侍と百姓娘の恋愛)がやはり気になって、私には5点満点はつけられないというのが正直なところ。今回、約25年ぶりの鑑賞となった。デジタル処理をしたとはいえ、やはり百姓のセリフは聞き取りづらい。