「イレイザー」 96年米  評価3(5点満点) メジャー度4

監督:チャールズ・ラッセル
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー,バネッサ・ウィリアムス他

 裁判の証人を守るため,当人を世の中から消し去り,悪党達の魔の手から守ろうとする男(イレイザー)の物語。実際,世間から死んだと認められた証人の証言が通用するのかという疑問はあるが,そんなことは映画の本筋ではないからどうでもいいのだろう。

 国家ぐるみで武器を売って大儲けしようと企む一味から,それを告発しようとした女性(バネッサ)を守るため,孤軍奮闘するイレイザー(シュワ)の物語。単純明快というか,一応設定はそういう事だが,結局は「トゥルー・ライズ」とかと一緒で,シュワちゃんが痛快に暴れまわるアクション映画である。ラストに近づくにつれ,イレイザーであるという物語の設定などどうでも良い超人的活躍を見せる。

 結局,肩の力を抜いて流すように見ればそれなりに楽しめる映画である。アクション俳優の双璧をなすスタローンはどうも嫌いだが,シュワちゃんは結構好きなので,一応,彼の映画はテレビでやれば見ている。

 黒人女優はどうも好きになれないのだが,バネッサはセクシーでなかなかいいな。悪役のジェームズ・カーン(「ゴッド・ファーザー」の長兄,「ミザリー」の作家が有名)の憎々しさがいい味を出している。