「ぼくらの家路」 2013年独 評価3 メジャー度1


監督:エドワード・ベルガー
出演:イヴォ・ピッツカー、ゲオルク・アルムス 他


 ドイツ、ベルリンのアパートに母子家庭で暮らす10歳のジャックと6才のマヌエルの母親は、夜遅くまで友人と遊びまわり、子供を顧みない放蕩な暮らしぶり。母親が留守の間にマヌエルが火傷を負い、ジャックは児童施設に入れられ、マヌエルは母親が引き取るが友人に預けっぱなしにされる。それでも母親と会いたいばかりに施設を抜け、マヌエルを見つけ出したジャックは、3日目にやっと母親に会えるが、彼女の相も変らぬ放蕩ぶりと欺瞞に気付き、ある決心をする。

 現代ドイツの抱える問題点を鋭くえぐった作品で、相変わらず欧州の子役は、大人に変に媚びうって気持ち悪い日本の子役とは正反対で、とても色々な面で子供らしい達者な演技を見せているし、子供目線からの3日間の冒険は緊迫感がある。

 ただ、私が映画なのだから最低限にでも求めてしまう華がないというか、わざわざ映画館でみなくてもいいという内容であるのも確か。基本、映画は娯楽なのであるから、どうしてもそこは物足りなく感じてしまう。