「GODZILA ゴジラ」 2014年米 評価3 メジャー度4
監督:ギャレス・エドワーズ
出演:アーロン・テイラー=ジョンソン、ブライアン・クランストン、渡辺謙、エリザベス・オルセン 他
放射線をエネルギーとして生きる、古代の巨大生物ムートーの雄が日本の原子力発電所跡地で羽化。また、同じく米国の放射性廃棄物処分場ユッカ・マウンテンで雌のムートーも羽化。2匹は繁殖のための合流に向けて移動を始める。一方、もう一匹の巨大怪獣ゴジラもこの2匹の合流点に向けて移動を開始。ゴジラの存在を信じる芹沢博士は、ゴジラの行動の目的が、地球上の均等を図るためムートーを倒すことと米国軍に進言する。
ハリウッド的な、お決まりのヒューマン・ドラマを交えるところには辟易する。しかも出演者に余り特徴がなく、スターと呼べる俳優がいないし、渡辺謙演じる芹沢博士の存在意義が全くわからず、人間ドラマ的には全く見るところはないのだが、1998年に米国で製作された「ゴジラ」と比較すると、日本版ゴジラへの畏敬の念が感じられるし、ゴジラのお涙頂戴的ではない献身的な戦いにも感慨深いものがある。その部分があるから平均点に達するというレベル。
ムートーの大暴れのほうが強調されすぎだし、無意味な人間ドラマを適当にちりばめるくらいなら、もっとゴジラの神秘性や怪獣同士の戦いに重点をおき、ゴジラ自身の魅力を適切に表現すれば、少なくとも日本人にとってはもっと良い映画になったであろう。