「ウォーリー」 08米 評価4(5点満点) メジャー度5
監督:アンドリュー・スタントン
出演:アニメ
西暦3000年ごろか。地上はゴミであふれ、人類は巨大宇宙船にて宇宙空間へ逃避し700年が経過。地球では1機残った清掃ロボット“ウォーリー”だけが、黙々と作業をこなしながら、ゴミの中から見つけ出した人類の遺品収集と、ミュージカルビデオを見ることを楽しみに日々単調な業務をこなしていた。そんなある日、宇宙から最新型ロボット「イヴ」が地球上に到着。ウォーリーは接触を試みるが相手はなかなか打ち解けない。日に日にウォーリーの健気さに心を(?)開いたイヴだったが、イヴは人類が放った地球探査ロボットであり、ウォーリーが収集していた植物を見つけると動作停止となる。
アメリカのアニメ作品は、擬人化した世界を描くのが多いこと、オーバーな表情と動作で、基本的に好きじゃないというか嫌いな部類だが、本作は純粋に良いといえる作品。本作のようにもともとがロボットという設定、ロボットゆえオーバーな表情がないのであれば、純粋になんの咎めもなく物語に入っていける。
なによりCGが素晴らしく、もはや「スター・ウォーズ」のようにミニチュアを使うなんてことは考えられないのだろうなぁ。話は特に複雑ではなくスピーディに展開し、ハートウォーミングなストーリーにほどほどの泣かせる演出もあり、とてもバランスの取れた作品である。過去のピクサー映画の中で一番好きかな。
内容的に子供向けのドタバタというところも少ないし、ロボットというキャラクターも完全子供向けというものではない。製作側もそうは思ってないのは、エンドロールでのゴッホやスーラの絵を連想させる映像や、懐かしやピーター・ゲイブリエルのエンドタイトルがバックに流れることからも良くわかる。