「X−MEN ファイナル・ディシジョン」 06米 評価3.5(5点満点) メジャー度5
監督:ブレット・ラトナー
出演:ヒュー・ジャックマン、ハル・ベリー、イアン・マッケラン、ファムケ・ヤンセン他
2作目は本筋ではないストーリーだったが、最終作(?)という扱いの本作は本来のマグニートー軍団vsプロフェサーX軍団という図式で話は進む。前作のラストで死んだと思われたジーン・グレイは実は生きていた。しかも凄まじいパワーを身につけて。一方、息子がミュータントと知った製薬会社の社長は、ミュータントを普通の人間に戻す治療薬”キュア”を開発。人間たちはこれを武器に、プロフェサーX軍団と共に、敵対するマグニートー軍団に戦いを挑む。
本作では大決戦という話の展開なので、様々な能力を持ったミュータントが登場する。逆にそれゆえ、前作までで少なからず描かれてきたマイノリティとしての苦悩などはほとんど描かれない。まぁ、純粋なSF映画としてみるべきか。そういう割りきりでは面白いが、展開的に腑に落ちないことが多すぎる(なぜジーン・グレイは生き返ったのか、元々ジーンは凄いパワーを持っていたのになぜ、1、2作(の前半)では腑抜けのようなミュータントなのか、大決戦中、ジーンはなぜ何もしないで見ているだけなのか(自分の力を使えば、すぐにでもマグニートー軍団の勝ちだったのに・・・)、ウルヴァリンは自分ならジーンを救えるという自信を持って戦いに望むのだが、1,2作で二人が心の底から惹かれあっているということは感じられないし、ウルヴァリンの出生の秘密については全く触れられないまま。なんとなくしまりのない終わり方になってしまったのは否めない。