「カーズ」 06米 評価2.5(5点満点) メジャー度3

監督:ジョン・ラセター
出演:アニメ

 カーレース界に現れた新星マックイーンは年間優勝を決めるため、カリフォルニアに向かっていたが、途中道に迷って暴走しているところを警察につかまる。つかまった町でボランティア活動をしているうちに、自分勝手な自分自身を見直す。そして3台での優勝決定戦に望み、もうすぐ優勝というところで・・・ 人間は全く出てこず、擬人化された車が主人公のピクサーアニメ。もちろん、自らは見ようとは思わない映画であり、イベントでただで見れたから見たのである。

 話は全くベタな感じで、これほど教科書通りの展開では汚い人間世界を知ってきた大人にはしらけるというのが本音。車が主人公なぶん多少新鮮味があるが、逆にこのことが、映画の決定的な欠点、映画対象年齢がすごく限られることの原因になっている。カーレースにおいて、なぜタイヤ交換をするのか、スポンサーがつくのが重要なのか、それ以外に結構コアなネタも多く、そんなことは中学以上にならないと理解できない。また、せりふも早すぎて情報量が多い。イベントだったのでホールは子供達が7割を占めていたが、少なくとも小学生以下は30分程度で飽きていた。

 子供には理解不能、大人には白々しいという映画で、見所はここまで精巧になったかと感嘆するほどのCGでの自然描写のみ。しかも擬人化した車は可愛くもないし、感情移入も出来ない。純粋に影響を受けそうな中高生にはいいかもしれんが。