「ハリー・ポッターと賢者の石」 01年米 評価3(5点満点) メジャー度5

監督:クリス・コロンバス
出演:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン等

 同時期に3部作の1作目として公開された「ロード・オブ・ザ・リング」と同じような公開工程となったハリー・ポッター・シリーズの1作目。普通の人間として育てられているハリー・ポッターは実は魔法使いであり、赤ん坊のときに魔法界を救ったことで魔法界で知らぬものはいない。そんな彼が魔法界の学校に入学し、1年間を過ごす中で、魔法使いとして成長し、両親を殺された経緯等を掴んでいくまでが描かれる。

 鑑賞可能(理解できるという意味で)年齢は「ロード〜」と比べ5歳ぐらい下と設定されているのではないか。あまりに善者と悪者の色分けがはっきりしすぎていることから、結果的に物語に深みがない。さらにラストの年間優秀寮の表彰がまさにとってつけたような都合のよすぎるハッピーエンドで、年間優秀賞がそんなたいそうなものなのかという疑問とともに、かなりがっかりさせられる。また、主人公達がやはり子供であるので演技面で信憑性がないことと、いかにハリーがある意味魔法界を救った救世主だとしても、あまりにハリーを含む3人組がやりたい放題なのが、なんとなく彼らに共感できない要因となっている。

 とはいえ、話自体はスピーディで、なかなか面白く、時間が気になるということはなかったので、評価は3になる。面白くないわけではないが、わざわざ映画館に見に行くものではないな、というのが率直な感想。