「トゥルーマン・ショー」 98年米  評価4(5点満点) メジャー度4

監督:ピーター・ウィアー
出演:ジム・キャリー、エド・ハリス、ローラ・リニー他

 トゥルーマンは四方を水で囲まれた島に生まれ、一度も島を出たことがないまま30歳になろうとしている。同じことの繰り返しだが、平和な毎日。しかし、その生活ぶりは彼の誕生以来全世界に24時間放映されている。彼は巨大なセットの中で生活しており、彼以外は皆俳優達なのだ。しかし、空からライトが落ちてきたり、俳優達への指示電波が混線して聞こえたりすることでトゥルーマンはだんだんと自分の暮らす世界に疑問を抱くようになっていく。

 脚本の奇抜さはさるものの、それを押さえた演出で決して感情的にならずに映像化したオーストラリア出身のピーター・ウィアーの器用が成功のかぎだと思う。数々のエピソードを端的にそれでいてラストへの伏線になるように絡めていく展開は見事だ。音楽、小道具の使い方など全てにおいて上等な作品。