「マトリックス リローディッド」 03年米 評価4(5点満点) メジャー度5
監督:ラリー&アンディー・ウォシャウスキー
出演:キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス他
大ヒット作の続編。人々が生きているのは仮想現実(マトリックス)。実際は世界は人工頭脳に支配され、人類は地下深くザイオンと呼ばれる地区にのみ住んでいる。そんな現実に立ち向かうべく凄腕のハッカー、ネオはザイオンの戦士モーフィアスに見出され、救世主としての道を歩み始める。今作は救世主として覚醒したネオが人工頭脳の中心部分の破壊を図るべくさまざまな戦いに挑んでいくという内容。
ネオの進化ぶりは凄い。まさに変幻自在。ストーリーも単純に書くと前述のとおりだが、ネオとトリニティとの愛は、普段、戦士としての二人がクールであるが故とても熱く激しく心を打つ。また、精神的な教示が個人の強さに影響を及ぼすという大筋は「スター・ウォーズ」のジェダイにも通ずるものだ。
しかしそれでも前作より評価が低い理由は、前作のヒットで製作費がたくさん確保できたためか、アクションシーンが大迫力で長いことだ。普通のアクション映画ならそれは長所にもなりえるのだが、この映画の舞台は仮想現実。ネオは前作のラストでそれを良くわかっているはず。つまり、いくらぶっ叩いても相手は死なないのだ。それなのに延々とネオの見せ場を作るために戦いのシーンを続けている。仮想現実なりの、デジタルへの奇抜な戦いでこそ、舞台が生きるのではないか?その点がどうも残念である。しかし、話は面白いし、ネオがめちゃくちゃかっこいいことに異論はない。