4.屋根裏の歩行者

『これより、校内かくれんぼ大会を開始します。今から午後4時までの7時間、怪我や諍いのないよう楽しみましょう。尚、これから1時間ごとに生き残りの人数を放送していきます。それを目安に鬼役の方々は頑張って下さい。解説の中野でした』



「おおおおおおおっ!」
 ゲートから飛び出す競走馬のごとく、鬼役たちが歓喜の声を上げて体育館を飛び出していく。
 200人以上が一斉に、怒涛の勢いで校舎に散っていく姿はあまりに圧巻だった。
 だが、そんな中で体育館に残り続けた者が50人近く。
 体育館奥の壇前、香里の周りに集まった生徒達だ。
 だが、飛び出していった者の熱気に当てられたのだろう。
 誰もが今か今かと、暴発寸前の興奮状態だ。
 もちろん、彼らの指揮官である香里も。
「みんな、今日は集まってくれてありがとう。まず一つだけ尋ねるわ。この学校のモットーは……」
「やるからには勝ぁーーっつ!」
「イコール、ここにいるあたし達の総意でいいわね」
「おおーーっ!」
 もう全員ノリノリのビキビキである。
 のんびり屋の名雪ですら、さりげに右拳を突き上げていた。
「この大会、鬼役に必要とされるのは連携プレイ。みんなで一丸にならなければ勝ちはないわ」
「美坂先輩、俺達は何をすればいいんですか?」
「まずは簡単なところから一掃よ。教室のロッカーとか、教卓の下とか、各教室のこういうところに隠れてる人は8割はいるでしょう。でも、バラバラに探してたんじゃ必ず見落としをしてしまうわ」
「それで、私達を集めたんですね」
「ええ。いい、まずは旧校舎の端から始めるわ。全部で50人いるから、1階につき12か13人一組で行動。廊下に5人見張りを残して、残りの人で昇降口とかも含めて一室一室しらみつぶしにして頂戴。これを旧校舎から新校舎の先まで続ければ、アリの這い出る隙間も無く殲滅できるはずよ」
 香里の作戦は実に単純明快だった。
 恐らく、今バラバラに飛び出していった鬼たちも同じことをしているだろう。
 しかし、それでは見落としも出てくるし、一瞬の隙を突かれて既に探し終えた方向に逃げられる可能性もある。
 だが、香里の指示したやり方で、絨毯爆撃のごとくしらみつぶししていけば、万が一にも撃ちもらすことはあるまい。
 こういう基本の煮詰めが悪いと、同じ場所を何度も調べる羽目になり、時間などあっという間に浪費されてしまう。
 また、香里の作戦が一人で仕切ろうとするものなら誰も従わなかったかもしれないが、単純に協力体制を取ろうというプランは誰の目にも好印象だった。
「美坂さん、護送は誰がすればいいの?」
「捕まえたら廊下から1人護送役を出せばいいと思うわ。廊下は最低3人もいれば突破されることもないでしょうしね。あ、あと捕まえたら学生証とか名札とか証拠になるものも奪い取った方がいいわね。無理矢理逃げようとするならぶん殴っちゃって」
「あの、美坂さん……暴力は禁止じゃ?」
「一応はね。でも、捕まっても脱走する人を見分ける証拠のルールがないでしょう? つまりこれ、証拠は鬼の側で押さえろってことなんだけど、非常時には相手に傷残して証拠にするのも仕方ないってこと。そもそも先にルール破ってるのは脱走する方なんだし、お互い様でしょう」
「……でも」
「もちろん、暴力に訴えるのは最終手段よ。相手が分かる決定的な物を奪えば問題ないわ。上靴とかね」
 香里の言うことは実に理路整然としている。
 ルールの行間を看破し、その対応策をスラスラと述べてみせる姿は生徒達にある種のカリスマ的印象を与えた。
 前日、栞相手に一時間近くリハーサルしていたのは、この場にいない妹だけが知る真実である。
 もっとも、その香里を焚き付けてやる気にさせたのは他ならぬ栞なのだが。
「この作戦の終了目標時刻は10時。みんな、よろしくね」
「おーっ!」
 体育館には早くも捕まって護送されて来ている逃げ役が見え始める。
 そんな中、香里達の鬼部隊は隊伍を組んで出撃していった。




 上からは雑踏、下からは歓声。
 音の緩衝地帯であるそこは、実にたくさんの音に包まれていた。
 薄暗く、光は下からわずかに差し込むばかり。
 だが、そんな空間に二つの懐中電灯と思しき明かりが灯っていた。
「どうやらもう捕まり始めてるようだね。開始から15分、早すぎるな」
「うん、今から7時間もどうするんだろう?」
「なに、時間の過ごし方はいくらでもあるさ。ルールに細工もしておいたし、そのうち誰かが気付くだろう」
「そうだね。ところでさ、久瀬……」
「なんだい?」
「何で僕らはこんなところにいるのかな?」
「異な事を言うな君は。かくれんぼとは、より見つかりにくい所に隠れて然るべきものだろう。そのために、知恵と肉体を駆使する競技じゃないか」
「いや、それはわかるよ。だけど、ここはまずいんじゃないかな。だって、こんなところ誰も来ないよ」
「ならば好都合じゃないか。そもそもここはれっきとした学校の内部だ。ルール的にも問題はない」
 暗闇の中に潜んでいたのは生徒会長久瀬と、同じく書記斉藤だった。
 彼らのいる場所とは……ずばり天井裏である。
 トイレの天井板を外して侵入したらしい。
「それはそうだけど……ここまでやらなくても……」
「何を言うか。獅子は兎を狩るのにも全力を尽くすという、僕らもそれに倣うべきだろう」
「この場合、僕らは兎じゃないの?」
「ならば、尚更全力を尽くすべきだ。獅子に追いかけられて昼寝をする兎などいるまい」
 久瀬の言うことは確かに正論である。
 しかし、それでも斉藤は納得出来ない。
 それは久瀬の格好が原因だろうか?
「それでもさ、なんで久瀬はフンドシ姿なんだい?」
「よく訊いてくれた。日本男子たるもの、墓に入るときはフンドシ一つで十分だ。ゆえに、僕は決死の覚悟で臨む時はこのフンドシを着用する」
 そう言って、久瀬はフンドシの前掛けに懐中電灯の光を当てる。
「見たまえ。西陣織で誂えさせた、名前入りのフンドシだ。これでルール上も何の問題もない」
 隠れる側は名前が分かるものを身につけること、確かに大会ルールにはそうある。
 しかし、誰がフンドシなんぞを着用するなどと思うだろうか。
「無論、校内でフンドシ一丁は破廉恥な行為ではある。しかし、僕らのいる場所と環境を考えてみたまえ。この湿気、薄暗さ、何かよく分からない配管から発せられる熱気。まるで炭鉱ではないか」
 久瀬の言う通り、梅雨の天井裏は炭鉱のような蒸し暑さで、埃やネズミの糞まで転がっているという、ある意味教室や外より酷い環境だった。
 いや、だからこそ斉藤が嫌がってるとも言えるのだが、持って生まれたナンバー3根性というか、参謀気質というか、何だかんだで久瀬と一緒に天井に押し上げられてしまった。
 余談だが、斉藤はナンバー3という立場をこよなく愛している。
 何故かはよく分からないが、とにかく3番目という地位が好きらしい。
「とにかく、君も慣れることだ。安心したまえ、こんなこともあろうかと君の分も用意してある」
「えっ!? いや、その僕は」
「ああ、分かってるとも。君は人並み外れて大きいそうだな。フンドシでは色々危ないと思って、化粧マワシを用意しておいた」
 ごそごそと風呂敷包みを開いて久瀬が取り出したものは、やはり西陣で誂えたのか金色に輝く『斉藤』の名前入り化粧マワシだった。
「さあ、受け取りたまえ。君との友情の証だ」
「あ、ありがとう、久瀬」
 相変わらず人の話を聞かないお人だなあ、とげんなりしながらも斉藤はマワシを受け取った。
 しかし何だかんだで斉藤も悪い気はしてないのだから、いいコンビなのかもしれない。

 ゴソゴソ。

 斉藤が付き合いでマワシをつけようとしていると、何かが這う音が聞こえてきた。
 後ろの久瀬の方向から聞こえてくる。
 まさか、もう鬼が来たのだろうか?
「ん? よう、奇遇だな」
「やあ」
 ごく普通に挨拶をして通り過ぎていく第三者と、それを見送る久瀬。
 念のために言っておくが、ここは天井裏である。
 滅多に生徒は通らない、っていうかそもそも人の通り道ではない。
 ズボンを下ろして半ケツ状態の斉藤は思わず突っ込んだ。
「なに普通に挨拶してるのさっ」
「何を言ってるんだ斉藤。知り合いと会ったら挨拶を交わすのは当然だろう」
「知り合い? って北川!?」
 懐中電灯を向けた先にあった顔は、斉藤がクラスでよく知った北川だった。
 しかし、その格好たるや、緑のフェイスペイントに迷彩服。
 おまけに、頭に巻きつける洞窟探検用のライトを装着といった完全装備である。
「北川……その格好は一体?」
「その言葉、そっくりそのままお前らに返すぞ。こんなところでフンドシ一丁に、半ケツって……さてはお前ら愛し合ってるな」
「ち、違うよ! そんなわけ……」
「ははははは、斉藤君はどうか知らないが、僕は至ってノーマルさ。こう暑くってはフンドシ一つでなければやってられなくてね」
「ちょっと久瀬、何を……」
「そうか。んじゃ、オレそろそろ行くわ」
「ああ。縁があったらまた会おう」
 斉藤が反論する間もなく、北川はホフク移動で去ってしまった。
 と、思ったら、ホフクでバックして戻ってくるではないか。
 反論のチャンスと斉藤が言葉を出そうとするも、それを遮るかのように北川のぶっきらぼうな言葉が発せられた。
「余計なお世話かもしれないが、ここにオレが来たってことは、鬼も一人くらいそのうち来る可能性高いぞ」
「そうだろうね」
 北川の忠告に、久瀬が知っているとばかりに答える。
「逃げないのか?」
「ああ、僕にはここにいなければならない理由がある。それは、かくれんぼの勝敗以上に大切なことなんだ」
「そうか。なら、オレから言うことは何もない。じゃ」
「ああ、君の武運を祈ってるよ」
 結局、斉藤は何も反論できないまま、北川は去っていってしまったのだった。
 斉藤ホモフラグ1、ON。




 同時刻。学校内のとある場所にて。
「ね、ねえ祐一君、ここって怖いよ」
「そうか? 見えなければ何も感じないぞ」
「でも……」
 ふにふに。
「うぐぅっ!?」
「んー、相変わらず小ぶりで弾性に富んだカップ。よきかなよきかな」
「祐一君の馬鹿ーーっ、何で胸揉むの!?」
「あゆ。世の中には揉んでいい乳とダメな乳がある」
「ボクのはダメだよっ」
「何っ!? 俺は、俺はあゆの乳を揉んではいけない男だったのか!?」
「え、えっ?」
「すまんな、あゆ。俺とお前の関係はこれまでみたいだ。乳も揉めない恋人同士なんておかしい。俺は耐えられない!」
「ええっ!? そんな、ボクは祐一君のこと好きだよ」
「そうか、ならこれは揉んでもいい乳だな」
「うぐぅ、なんでそうなるの……」
 祐一とは大変身勝手な男である。
 人に色恋沙汰をからかわれると怒るのに、恋人をからかうとなるとバカップル以上の悪ふざけを平気で実行する。
 特に、あゆは精神的に幼いせいか、何かとえっちぃネタには弱い。
 つまりまあ、それは祐一にしてみれば絶好のからかいネタなわけで……。
 ここ最近祐一の変態度が明らかに上昇してるのは、これが根本の原因だった。
「んー、極楽極楽。あゆは胸もいいけど、ほっぺも捨てがたいなぁ」
 ふにふに。ぷにぷに。ふにふに。ぷにぷに。
「もうやだーっ! 祐一君ヘンタ……うぐぐっ!? 舌入れないでーーっ!」
「ほらほら、動くと危ないぞー」
 こいつら、かくれんぼの最中だというのにこんなに騒いでていいのだろうか?
 それ以前に、一体どこにいるんだろう?




 キーンコーンカーンコーン……。




『さて、1時間が経過しました。解説の中野です。現在の状況ですが……なんと、既に131名が捕まってしまいました。このペースでは3時間も立たずにゲームセット。うーん、これは隠れ役の人に頑張ってもらいたいところですね』




 新校舎2階。
「131人か、随分早いペースね」
 放送を聞いた香里は、現時点での結果に満足した様子で呟いた。
「中野先生ああ言ってたけど、3時間で終わっちゃうかな?」
「そうですね名雪さん。この調子なら3時間コールド勝ちも夢じゃありませんよ」
 香里の呟きに答えたのは、一緒に廊下の見張り役として立っている名雪と栞だった。
「そんなに甘くないわよ。あくまで今見つかってるのは、単純な場所に隠れてる人たちだから。多分、250人くらいまでは簡単に見つかるでしょうけど、そこからが大変よ」
「残りの50人は見つかりにくいってこと?」
「そう。子供のかくれんぼでも一人か二人、とんでもない子がいるものだけど、あたし達の相手は高校生よ。本気で知恵使われたら、どんな裏をかかれるか想像もつかないじゃない」
「裏って、どんなところですか?」
「例えば……家庭科室の机の下とか。あそこ細い人なら下に潜れるんじゃないかしら?」
「なるほど。学校って隠れる場所が思ってる以上にあるんですね」
 と、今度は何となく外を眺めていた名雪が二人を呼ぶ。
「ねえ、香里、栞ちゃん。あれ何に見える?」
 廊下の窓から下に見えるのは中庭。
 その茂みの中に、何か黄色いものが見える。
「あれ、レインコートじゃないですか?」
「バカねえ……上から見たら丸見えなのに」
「外っていいのかな?」
「一応校舎周辺だからいいはずよ。まあ、問題なのはああいう人たちね。好き好んでこんな雨の中外に出る人がいないのいいことに、20人前後は外にも隠れてるんじゃない?」
「よくやりますねー、みなさん……」
 感心してみせる栞だが、外に隠れてる人間にしてみれば、スクール水着なんかで校舎内を歩き回ってる栞の方が「よくやるなあ」といったところだろう。
 そもそも、隠れ役側にはそれだけのことをする理由がちゃんとある。
「自分一人だけ生き残れば30万円が手に入るんだから、雨に濡れるくらいどうってことはないでしょう」
「なんだか、私達の方が損してません? どれだけ捕まえても300人で分けるのに、隠れ役の人達は……」
「ところがどっこい、そうでもないのよ。実はこのゲーム、圧倒的に不利なのは隠れ役の人達」
「えっ、どうして?」
「だって、最後の一人になれば30万円独り占めよ? みんな、心の底で最後の一人になることを考えてる。って、ことはどうなるかしら?」
 香里の質問に、名雪はうーんと首をかしげる。
 しかし、彼女にはそんな悪辣な行為は思いつかなかったらしい。
 栞は思い当たる節があったのかぽんと手を叩くが、姉の解説を黙って待った。
「簡単よ。隠れ役には味方が誰もいないってこと。鬼だけじゃなくて、同じ隠れ役もみんな競争相手。そんな状況で絶対に裏切られないなんて自信がある? 鬼と違って、隠れ役の人は孤独なのよ」
 香里の指摘したとおり、既に何人かがこのような裏切り行為を行っていた。
 考えてみれば当たり前だ。
 隠れ役にとって仲間と組むことにメリットはまるでないといっていい。
 常に虎視眈々と互いを身代わりに逃げようと狙っているわけだ。
「まあ、隠れ役の人達のほとんどはそれで自滅するでしょう。問題は……とことん一人でも戦う人をどうするか、ね」
 意味深な香里の呟きに、名雪は首を傾げるしかなかった。
 というか、彼女にはこのかくれんぼ大会のどろどろした側面があまり理解出来ていない気もするが。
「あ、お姉ちゃん」
「ん、何?」
「あの、その……ちょっとお手洗いに行っていいですか?」
「……また? そんな格好してるからトイレが近くなるのよ」
「ふ、服装は関係ありませんっ」
「はいはい、分かったから行ってらっしゃい。まったく、よく考えたらその格好、トイレも大変でいいことないじゃない。着替えたら?」
「そんなこと言う人、嫌いです。どうしてスクール水着の良さが分からないんですか」
「……分かりたくないわよ」
 何ゆえ妹はこうもスクール水着に固執するのだろうか?
 トイレに向かって走り去る妹の後姿に、香里は本気で将来の心配をせずにはいられなかった。




 再びフンドシとマワシの天井裏。
「どうしたんだ? 随分静かになったな……ん?」
 さっきからぶーぶー色々文句を言っていた斉藤が妙に静かになっている。
 不思議に思って斉藤にライトを当ててみる久瀬。
 すると、斉藤は食い入るように、下から差し込む光を凝視していた。
「なんだ? 何か見えるのか?」
「あ、わっ、押さないでよ」
 斉藤を押しのけ、彼が覗いていた床(天井板)の穴を覗き見る。
 しばらく経って合点がいったのか、久瀬は斉藤をしかめっ面で睨みつけた。
「……斉藤、君というやつは。これは女子トイレではないか!」
「久瀬、声が大きいって!」
 叫んでるように見えるが、一応必死に声を殺してるのでご了承願いたい。
「のぞきの趣味があったとは。嘆かわしい」
「た、たまたまだよ。下見たら女子トイレが見えて……それで」
「とにかく移動するぞ」
「ちょっと待って、下に誰かいる」
「なんだと?」
「……え? あれ?」
「どうした?」
 食い入るように穴を覗いている斉藤は明らかに狼狽している。
 何か、よっぽどおかしなものが見えたらしい。
「ねえ、久瀬。女の子ってトイレに全裸で入るものなの?」
「は?」
「いや、その……」
「ちょっと僕にも見せろ」
 斉藤を押しのけて、久瀬は光の漏れる穴を覗き込んだ。
「た、確かに全裸だな」
「うん、おまけに服が見当たらないんだけど」
「まさか、全裸で大会に参加してる女子がいるというのか?」
「そんな人、体育館じゃ見なかったけど……」
「と、とにかく、移動するぞ。ここで見たことは口外無用だ」
「う、うん」
 トイレの流れる音を背に、フンドシとマワシはホフク移動でその場を立ち去っていった。


 女子トイレ個室。
 下ろしていたスクール水着をうんしょうんしょと引っ張りあげた美坂栞は、トイレを流しながらあたりをキョロキョロ伺い、首を傾げる。
「何でしょう? 誰かに見られていた気がします」
 世の中、お互い知らないほうが幸せということはあるらしい。





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