恭也が色んなものに耐えながら馬車の外に飛び出すと、男女のペアが一組、羽の生えた生き物と戦っていた。
男女はどちらも恭也と同じくらいか一つ下くらいの年齢で木で出来た杖を羽の生き物に向けている。
羽の生き物は全身が真っ黒で明らかに人間外の形で、蝙蝠の様な翼と金色の瞳で二人と馬車を見ている。
男女はかなり劣勢に追い込まれているようであり、全身に大小様々な傷が出来ている。
対する羽生物も多少の傷はあるが、満身創痍の二人に比べると明らかに軽傷であった。
「そこの人たち! この化け物は僕達が引き受けます! ですから早く逃げてください!」
「ギェギェギェ! そうはいかない……そいつらもワレワレのエサにしてやる」
(……どうやら僕達はここまでのようだ……だけど)
(うん、後ろの人たちは逃がしてあげないとね……命を懸けて)
(ごめんな? こんな最後につきあわせちゃって)
(仕方ないよ。遅かれ早かれこういう時が来るって覚悟はしてたし……それに最後が君となら悪くないよ)
(そっか……)
(うん……)
二人はこそこそと話をしているが聴覚が人外の領域にまで達している恭也には聞こえていた。
そしてそれは隣にいたロベリアにも同様だったようで……
(こっ恥ずかしい連中だねぇ……)
ポソポソと話しかけてきたロベリアに思わず、先の貴女程ではない、とツッコミをいれそうになったが思いとどまる。
蒸し返す必要は無い。
(ですが、どちらに味方するかは決まりました)
(……へぇ)
通常、このような場合、即座に異形の生物を敵と決めかかるものなのだが、恭也はそうではないらしい。
ちなみに、異形の生物の正体はガーゴイルである。
悪魔のような姿で硬い皮膚を持つ破滅のモンスターである。
「ハダアレ・ヨボウ・ニ・コラーゲン……」
ロベリアと話をしている間に男が魔法を唱えだす。
恭也はその呪文にツッコミをいれそうになったがとりあえず異世界ということで無理矢理納得した。
「ギャギャギャ! オソイゾ!」
「タバコ・ノ・スイスギニ・キヲ・ツケロ!」
女が男を守るようにして魔法を撃ち出すが、直撃させたにもかかわらずガーゴイルは体勢を少し崩しただけにとどまる。
そしてすぐに男に爪を伸ばす。
男は呪文を唱え終えていない。このままでは先に爪が男をとらえるだろう。
でもそれでよかった。
既に決死の覚悟は済ませている。
口と頭と腕さえ残っていればそれでいい。
至近距離で呪文をぶっぱなせれば良かった。
男の呪文が完成する。
その時にはもう、ガーゴイルの爪が左胸の所まで突き出されていた。
……そして森の横の街道筋に悲鳴が木霊した。
黒き翼の救世主 その30 破滅の黒剣士U
「ギヤァァァッ!?」
「え?」
悲鳴はガーゴイルのものだった。
女は自分のパートナーの最後を目を逸らさずに見ようとしていた。
ガーゴイルが腕を振りかぶると同時に女の横を何かが通り過ぎていった。
次の瞬間にはガーゴイルの双眸に黒い針が刺さっていた。
思わず呆ける女。
決死の覚悟をしていた男にとっては驚愕に値しない。
何がどうなろうと彼にはもう、あのクソッタレなガーゴイルに自分の最高の一撃を叩き込むことしか頭に無かったのだ。
ガーゴイルがのたうち回ろうが、自分の身体が切り裂かれようがそんな些事は関係ない!
男が呪文を放つ。
それは無防備なガーゴイルの頭部を直撃し、ガーゴイルの上半身が爆散した。
「……爆散したか」
恭也は放った飛針を後で回収しようと思っていたのだが、これでは跡形も無いだろう。
また補充に頭を悩まさなければならない事を思うと少し憂鬱になった。
ドサッ
男がヘナヘナとその場に座り込む。
「ハ……ハハハ……い、今頃になって腰が抜けた」
「わ、私も……」
女の方も男の方に寄り添って腰を下ろした。
「大丈夫でしたか?」
「あ……大丈夫です。それより、ここはまだ危険です。早くこの場から離れた方が……」
「え? あれ? ちょっと待ってマリア! この人……いや、この方はもしかして……」
「ん? 知り合い?」
「えっと……もしかして高町恭也さんですか? それに学食のお姉さんまで!?」
「ああ、俺は高町恭也だが、何故俺の名を……」
「うん♪ 学食のお姉さんのフィアッセだよ〜♪」
「え、ちょっと待って!? 高町恭也さんって、あの救世主クラスの!?」
「多分その高町恭也だが……」
「わ、私達、フローリア学園のドルイド科の者なんです! お願いします! 皆を……私達のクラスメイトを助けてください!」
話はこうである。
自然魔法という自然の力を借りて行う魔法を得意としているのがドルイド科の面々である。
そのドルイド科の学生達がもっとも力が発揮できる森で鍛錬を行っていたところで、先程の魔物達と遭遇したという。
そして戦いの末、ドルイド科が敗れ、各々離れ離れになって現在に至る。
何人かは確実に死んでいるらしいが、まだ生きている者もいる筈だと二人は語った。
「ふむ……どうしたものか」
手を貸してやりたいが、生憎、恭也の身体は一つしかない。
馬車とフィアッセを守りつつ、彼らを救うには手が足りない。
「恭也……? どうしたの? 早く行こうよ」
フィアッセの不思議そうな声が恭也の後ろから響く。
振り返るとフィアッセがもう森の中に入ろうとしていた。
「ちょっと待てフィアッセ? なぜフィアッセが既に行く気満々なんだ?」
「だって、助けに行くんでしょ? 恭也、誰が何処にいるか解るの?」
「……む」
確かに恭也ならば魔物に引けを取るとは思えないが、助けるべき人達が何処にいるか解らないならば話にならない。
ドルイド科の二人も殆ど満身創痍な所を見るに、他の仲間の位置まで把握は出来ていないだろうし、そもそも移動できるような状態ではなかった。
「アンタならこいつらのお仲間が何処にいるか解るってのかい?」
「うん、多分見つけられるよ」
そういえばフィアッセは失せ物、人探しが得意だったなと思い出した恭也。
迷ってる暇は無い。
「フィアッセ……案内を。そこの二人はここの守備を頼む。馬車の主人、ヤバそうだったら逃げてくれてかまわない。二時間経っても帰ってこない場合は引き帰してくれ」
「わかった」
「皆をお願いします」
「なぁに、少しぐらい遅れたって待っててやるぜ」
「あとロベリアさんは……」
「ふん、私は恭也の護衛だ。アンタについていくに決まってるだろ」
「お願いします」
「じゃあ、行くよ〜♪」
フィアッセが黒き翼を展開させる。
「「「「なっ!?」」」」
馬車の主人、ドルイド科の二人、それにロベリアが驚嘆の声を上げる。
この世界の者には初めての光景なのだ無理も無い。
恭也も実は驚いていた。
もちろん、恭也の場合はフィアッセの翼は知っている。
いや、知っているからこそ驚いた。
何故なら、彼女の翼は……
「フィアッセ……?」
「何? 恭也まで驚いちゃって……」
「いや……翼、増えてないか?」
「え?」
フィアッセが後ろを向き翼を確認する。
フィアッセの背中から黒き翼が一対二枚ではなく、二対四枚になっていた。
「……変質した?」
「変質って白くなるんじゃなかったのか?」
白く変質した翼を思い出す。
あれは確かに白くて……そういえば翼の枚数も増えていたなと恭也は思った。
「え〜っと……今はみんなを助けるのが先だよ。あとはフィリスにでも聞こう?」
「そうだな」
そういって三人は森の中に駆け出していった。
その日の夜、リリィは学園を抜け出し、クレシーダ女王からの任務を果たすため一人で目的地まで向かっていた。
途中、未亜に見つかって少し言い合いになったが問題ないだろう。
あの人間は自分では何も出来ない。
ただ兄にすがるだけだ。
当真大河。
史上初の男性の救世主候補。
実力は伸びてきているがまだ私の方が強いだろう。
だが、未亜やカエデは言うまでも無く、いつの間にかリコを落としている。
それに何だかんだ言っても大河に甘いベリオも恐らくは……
それに高町も大河を認めているようだ。
あの手の人間は自分の修行の風景すら見せようとはしない筈だ。
それを許しているという事は、大河を認めたということだろう。
もしくは大河に何かの可能性を見たのかもしれない。
もはや私だけなのだ。
私だけはあいつを認めない。
「私は認めない……あんな奴、ぜぇ〜〜〜ったい、認めないんだからっ!」
叫びながらリリィは馬を駆る。
悶々とした気持ちを時折、叫びにして撒き散らしながら馬を駆っていたが、途中で変な光景に出会った。
真夜中の街道に少女が一人で歩いていた。
魔物が出始めているこのご時世に女の子……それも10歳程の少女が一人で歩いている。
魔物からすれば襲ってくれと言ってるようなものだ。
「ちょっとそこの子! こんな時間に何やってんのよ!?」
「え? あ……私ですか?」
「あんた以外に誰がいるって言うのよ」
少女が振り返る。
黄金の髪を揺らし振り返る姿にリリィはあと数年したらとんでもない美人になるなと推測した。
あの馬鹿から守らないと……とそこまで考え、数年後まであの馬鹿の世話をしている自分を少しだけ想像してしまい溜息をこぼした。
「わ……救世主候補で一番強い人……」
「あら、私の事、知ってるの?」
「えっ!? えっとその……有名ですからっ!」
ちなみに、この少女の言葉はお世辞ではない。
何故なら数時間前までその事を体感していたからである。
「じゃあ、もう知ってるとは思うけど、私の名前はリリィ・シアフィールド……いずれ救世主になる者よ。あなたの名前は?」
「フェイト……フェイト・T・ハラオウンです」
「じゃあフェイトちゃん。貴女、こんな所で何をしてるの? 子供が遊びまわるような時間じゃないわよ」
「ちょっと眠れなくて、散歩してたんです。星も綺麗で少し見とれてました」
「アンタねぇ……しょうがないわ。村まで送ってあげるから後ろ乗りなさい」
「あ……いえ……大丈夫ですからお構いなく」
「構えないわけないでしょ! ほら、何処の村の子?」
「……えっと……その……」
言いよどむフェイト。
彼女らの方針として、救世主候補達とは機を見て接触するということに決まっている。
ここで接触してしまうのはまずい。
だいたい、彼女らの根城は村じゃなくて船である。しかも森の中においてある。
(あ〜う〜……近隣の村の名前も憶えて置けばよかった……)
(どうしたのかしら……何か言えない事情が……はっ!?)
そこでリリィが少女が村の名前を言えない理由に思い当たる。
そもそも自分は村からの救助要請を聞いてやってきたのだ。
もしも、すでにモンスターどもの手によって壊滅していたとしたら?
この娘は命からがら逃げてきたのだとしたら?
その惨劇によって心砕かれていたのだとしたら?
よく考えてみればこんな娘が夜中に一人こんな場所にいることが不自然極まりない。
既に心砕かれ一種の混乱状態にあってもおかしくはなく、この言動にも納得できなくは無い。
「え……えっと……」
「もういいわ。言わなくていいのよ」
リリィは馬から下りて、そっと少女の身体を抱いた。
(え? ……ええぇ!?!?)
「安心しなさい。この私が仇をとってあげるから……」
「えっと……あの……もしかして何か誤解を……っ!?」
刹那、彼女達を目掛けて何かが突き出される。
フェイトはそれを察知、ほぼ同時にリリィも気付き互いを突き飛ばし体勢を整える。
彼女達の前には槍を持ったオーク達がいた。
「ニンゲンノオンナダ、ツイテルゾ」
「イッピキハガキダナ、ガキハタベテアジワオウ、モウイッピキハオカシテアジワオウ」
「ふん、随分と下劣なのが来たわね。フェイトちゃん、下がってなさい」
「あ、お手伝いしますよ。私もこっちでの実戦はまだなんで慣れておきたいんです」
「こっち?」
「あ、いや、その……なんでもないです」
そういってスタスタと魔物に近寄っていくフェイト。
それを見たリリィが慌てて静止の声をかける。
「馬鹿っ!? 何してるのよ!? 殺されるわよ!?」
「大丈夫です。さっきの突きも全然遅かったですし、それにもし危なくなったら、リリィさんが助けてくれますよね?」
「なっ……!?」
オークを前にしてリリィに振り返りニッコリと笑顔を向けるフェイト。
その隙を逃さず槍を叩きつけようとするオーク。
間に合わないと理解しつつも魔法を解き放とうとするリリィ。
心の中で、仕方ないよね? と自己弁護を完了したフェイトは懐から自らの相棒を取り出し叫んだ。
「バルディッシュ、セットアップ!」
次の瞬間には衣装をバリアジャケットに変え、金色の刃を持った鎌を手にしたフェイトがオークの腕と首を切り飛ばしていた。
「しょ……召喚器……? あんな子供が……?」
リリィは呆然として呟き、そして今は戦闘中だと思い出しオーク達を焼き払う。
(それにしても……巧いわね)
オーク達を前にして怯まずに戦う少女を見て、戦い慣れている事を悟る。
オーク達の突撃を阻みつつも、こちらの射線を塞がない。
それだけですごく戦いやすい。
……まぁ、大河と組んだときは大河ごと吹き飛ばすので、それもある意味戦いやすいのだが。
雑魚どもを蹴散らすと他の数倍の大きさをしたオークが出てきた。
恐らくこれがボスと踏んだ二人は頷き合うとリリィは詠唱を、フェイトは突撃をかける。
フェイトが鎌を振るいオークを切り裂く。
だが、鎌の刃が身体にめり込んだまま抜けなくなる。
それを見てオークはニヤリと笑う。
「ムダダコムスメ!」
オークが腕を振るい、フェイトが咄嗟に金色の刃を消しバルディッシュでそれを受け止める。
筋力を増強させ踏ん張ろうとしたフェイトだが、いかんせん体格が違いすぎた。
上空へと吹き飛ばされる。
(う〜ん……物理攻撃はあんまり効かないのかな? だったら……)
「はぁっ!」
フェイトが上空で方向転換しオークの背後に回りこみ……
「アークセイバー!」
金色の刃を撃ちだした。
だが、魔法の威力に乏しいこの世界では大した威力が出ず、オークにたたらを踏ませるのが精一杯。
でも、それでよかった。
物理攻撃が効き難いなら魔法攻撃。
自分の魔法はこの世界では威力が出にくい。
だったら……
「リリィさん!」
「ナイスよフェイトちゃん!」
(そこにいる魔法使いに倒してもらえばいい!)
「アークディルアクティブ!」
「コ……コオル……? オ、オマエタチ……イッタイ……ナニモ…ノ……」
「相手が悪かったわね。この救世主候補の主席と当たるなんてね」
「キュウセイ……シュ……」
凍りつき、動かなくなったボスオークを眺めていたリリィがフェイトへと向きなおる。
フェイトは既に元の姿に戻っており、バルディッシュも既に仕舞い、リリィと会った直後と同じような少し戸惑ったような表情でリリィを見ていた。
「貴女も救世主候補なの?」
「いえ……私は救世主候補じゃないです」
「じゃあ、さっきの武器はなんなの? 召喚器じゃないの?」
「…………」
フェイトは懐から待機状態のバルディッシュを取り出し、鎌の姿に変形させ言った。
「この子はバルディッシュ……私の相棒です。この子はインテリジェント・デバイスと言って召喚器とは別物なんです」
「そんなの聞いたこと無いけど……」
「でも本当です。私、救世主候補じゃないですし……」
「まぁ、そのバルディッシュっていうのは確かに他の召喚器とは毛色が違いすぎるわね……解ったわ、フェイトちゃんの言葉を信じるわよ」
「ありがとうございます」
「別に礼を言われることじゃないわよ……それより、一つお願いがあるんだけど……」
「え?」
「まぁ、私一人でも大丈夫だと思うんだけど、この先にある村から救助要請が来てるのよ。それ、手伝って貰えないかしら? その後学園に来てみない? フェイトちゃん程の腕前ならお金だって要らないわ。だから……もう一人ぼっちで生きていく必要も無いわよ。何だったらお母様に養子にしてもらう様に頼んでみるわ。うん、それいい考えだわ」
「え、え〜っと……何だか話が凄い方向に……? というか一人ぼっちって……」
「いいの! 言わなくてもいいのよフェイトちゃん! お母さんを失って辛かったでしょう?」
「えっと……確かにお母さんはもう亡くなりましたけど……何かすごい誤解が……」
「私、お母様に拾われた養子なのよ。破滅に全てを奪われて、何も無かった私をお母様は拾い上げてくれた。初めて手を取ってくれた時の温もりは今でも憶えてるの。とっても暖かかった……それからすぐに私の目標はお母様になった。お母様みたいになろうって。救える人間になろうって」
「えっと……それはとても立派だと思うんですけど、やっぱり何か誤解を……」
「だから、私はフェイトちゃんを救いたいのよ。だから……ね?」
「え〜っと……」
(どうしよう? いきなりこんなこと言われても……でもリリィさんの母親は学園長ってデータ見た事あるような……それだったら学園に渡りがつけやすくなるよね?)
ここは誘いに乗っておくべきと判断したフェイトはコクリと頷く。
「じゃあ、後に乗って! ちゃっちゃと仕事終わらせてお母様に掛け合いに行くわよ!」
「はい!」
リリィは嬉しかった。
フェイトと組んで戦った時、すごく戦いやすかった。
この前、救世主クラスでリコを救いに行った時はリリィにはチームワークなんて無かった。
でも、フェイトと共闘した事でチームワークを実感できた。
このフェイトとコンビを組んだなら誰にも負ける気はしなかった。
大河にも恭也にも他の誰にでも!
大河が偉そうに言っていたチームワークをこの娘とのチームワークで見せてやろう。
「そうしたら、あの馬鹿だって少しは私のこと……」
「あの馬鹿?」
「なっ、なんでもない! 何でもないのよフェイトちゃん!?」
ガルガンチュア内部にて……
「ヤカゲ……少しいいかしら?」
「なんだ? 夜のおやつの時間か?」
「違うわよっ! そろそろヤカゲにも働いてもらおうと思ってね」
「働くと言っても、俺はお菓子なんて作れないぞ?」
「何でも食に繋げるんじゃないわよ!」
「まぁ、落ち着け」
「こ……この……」
「そんなプルプル震えるほど飢えてるのか? 仕方ない、この前発見した煎餅をやろう」
「怒ってるのよ! それとそのおせんべいは元々私のよ!」
「……で? どんな用事なんだ?」
「はぁっ……はぁっ……村に配置した手下から連絡が来たのよ。救世主候補に罠を仕掛けたみたいね」
「ほぅ? それで俺にどうしろと?」
「決まってるでしょ? 私と一緒に救世主候補どもに一戦、交えに行くのよ。ロベリアはああ言ったけど、今のヤカゲなら救世主候補とも互角以上に戦える筈よ」
「わかった……このヤカゲ、主イムニティの期待に添えよう」
闇の中からついに黒き剣士が動き出す……
あとがき
まさかの高速(?)更新!?
我ながら驚きの更新をしちゃった秋明さんです。
リリィ、フェイトが接触し即席パーティ結成。
そして、ようやくヤカゲさん、動きます。
そして恭也の方はと言うと……これは次回にて
それでは、また会いましょう。