ときめきメモリアル
for Kanon Ladies
(Kanon:) |
第8話(エピローグ) 信じる心
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written by シルビア
2003.10 (Edited 2004.3)
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ここは……私立華音高校……の教会。
この日、教会で結婚式が行われた。
華音高校が出来る前には、多くのカップルがこの教会で結婚の誓いをたてていた。
しかし、華音高校の卒業生カップルの挙式は、今回の祐一&栞ペアが初めてである。
在校生を演奏する曲と歌声が二人の結婚を祝福した。
演奏にあわせて、祐一と栞が手を取り合って、バージンロードを引き返していく。
祐一と栞の『KANONメモリアル』は今、終わりと始まりを告げた。
祐一と栞、二人の未来への扉がゆっくりと開いていく。
扉の先では、桜吹雪の舞う中で初夏の光が二人の行く末を照らしていた。
ふたりは、息をあわせるように、揃って一歩を踏み出した。
プシュケの女神像は淡い光に照らされ、わずかに微笑んでいるかのごとく輝いていた。
……そして伝説は語り継がれる。
祐一と栞の結婚から『KANONメモリアル』の伝説が語り継がれるようになった。
伝説の中で代々受け継がれていくものを残していく。
……祐一が栞に贈った、愛を語るシルバー・リング
……二人が永遠の愛を誓い合った、教会の祭壇と女神像
……祐一の愛をただひたすら信じた栞の実直な愛を象した、プシュケの花嫁ブーケ
祐一と栞の物語は、『KANONメモリアル』初代カップルとして今でも語り継がれている。
その証が、今でも女神像の台座のプレートにある。
彼ら二人が、女神像の前に立ち、参列客に返礼した時の言葉である。
『
苦境にあってもなお信じる心を見失わないカップルに、永遠の幸福があるように
200x年y月z日 相沢祐一・美坂栞 』
〜『ときめきメモリアル for Kanon Ladies』 Fin 〜