夜の廊下が、水を打ったように静まり返る。

祐一の刀が体を捉えると同時に、舞は糸の切れた人形のように倒れこんだ。

舞が完全に体勢を崩す前に、祐一は片腕を伸ばし、体を支えるように抱え込む。



―――――カラン



舞が握っている西洋刀が手から零れ落ち、静寂に包まれた廊下に甲高い音の波紋を広げる。

その音が、硬直していた意識を動かす、呼び水となった。




「…舞!」



目の前で起きた光景に唖然とし、息を失っていた者の中で

即座にまいが大声を上げ、祐一の方に駆け寄る。




「舞! 舞!!」



瞳を閉じている舞に、悲壮な声で呼び掛けるまい。

舞は何も答えず、祐一の腕に全てを預ける形で眠っている。




「……心配ない、気を失っているだけだ」



落ち着かせるような優しい口調で、祐一がまいにそう告げた。




「あっ…」



微かに潤んだ眼差しを祐一の方に向け、まいがポツリと声を漏らす。



目の前の祐一の容姿は、まいの記憶にあるものとは随分と変わってしまっていた。

けれども、そこには確かに、昔の優しい男の子の面影があった。

―――――そのまま、まいはきゅっと祐一の体にしがみ付く。




「おっ、おい」



刀を持ったまま舞を抱きかかえている祐一は、少し戸惑った様子を見せた。

二人を体で受け止めている祐一。

しかし、その表情には、どこか陰るものが見えていた。

























天と月の将 十弐話

心の叫び 後編



























(少しは気が落ち着いたみたいだな)



しんと静まり返る保健室の中で、祐一は静かに息をついた。

その室内、カーテンで仕切られている空間の中で

祐一は、安らかな寝息を立てている舞を見つめている。




「…くぅん」


「心配するな。寝てるだけだよ、こいつは」



舞の傍で小さく鳴いた久遠に、祐一がそう言ったが

久遠はその言葉を聞くと、ふいとそっぽを向いてしまう。




(……やっぱ、嫌われてるのか?)



一瞬、校舎に入る前にみさおに言われた事を頭に浮かべ

祐一は、その思考をすぐに打ち切った。

嫌われたい訳ではないが、別に好かれたい訳でもない。

相手にどう思われようと、祐一にしてみれば大した問題ではないのだ。



もっとも、本音を言えば、みさおの言葉を気にするのが嫌だった

と言う部分がない事もないのだが…………








同じく保健室の中。

舞が眠っている仕切りの外側では、まいの傷の手当をすることりと那美の姿がある。



「これで大丈夫だと思いますけど……」


「ありがとう、お姉ちゃん」



まいの腕に巻かれている包帯。

その下にある刀傷は、夕べ祐一につけられた傷跡であった。



まいに対して、普通の手当てで効果があるかどうか、正直、ことりにはわからない。

けれども、小さな女の子の腕にあるその怪我は、見ているだけで痛々しいものを感じさせた。

その傷を隠す意味も含めて、ことりはまいの腕に包帯を巻いたのである。




「…あの、少しいいでしょうか」



そんな二人に、横で様子を見ていた那美が、控えめに声を掛けた。




「私にも一つ、おまじないさせてくれないかな?」


「おまじない?」


「そう、怪我が治るおまじない。

 って言っても、手をのせてお祈りするだけなんですけど」



那美の言葉に、きょとんとした表情を見せるまい。

優しくまいの腕を取った那美は、包帯の上に手を置いて目を瞑った。

そして、そのまま、意識を集中させる。




(あれ……暖かい?)



那美が触れている部分からは、不思議な温もりが感じられ、まいは心の中で驚いた。

軽く手をあてられているだけのはずが気持ち良く、心地好い。

内側からゆっくりと癒されていく、そんな感覚がする。




「どう…かな?」


「うん……暖かくて気持ちいい、ホントに治っちゃうみたいだよ」


「それじゃあ、もう少し続けますね」



少し元気を取り戻したまいを見て、那美も柔らかな笑みを浮かべる。




「…………」



そんな二人を余所に、ことりは一人押し黙っていた。

人の心を読む事の出来る彼女は、那美の行為の意味を察している。

そして、まいに対して何もしてやれない自分と比べ、どこか遣る瀬無い思いを懐いていた。




「白河さん、どうかなさったんですか?」


「えっ?」



ことりの様子に気づいた那美が、尋ねるように言った。

不意の言葉に対応しきれず、ことりは驚きの声を上げたあと




「あっ……いえ、少し考え事をしていただけですから、気にしないで下さい」



と、一呼吸おいて何でもない風を装い、返答をする。




「そいつの手当ても終わったんだな」



舞の傍に居た祐一がカーテンの外に出て、三人の方に近寄りながら言った。




「神咲、代わりに川澄の事を見ててくれないか。

 ……あの狐も不安そうだし、お前も気になってるだろうからな」


「…はい」



那美は頷くと、祐一と入れ替わりに舞の寝ているベットへと向かう。



祐一は近くのソファーに腰を下ろすと、ことりの方を見据えた。

視線を向けられたことに気づいたことりも、祐一の方に向き直ってみせる。




「どうしてお前はこんな時間に、こんな場所に居るんだ」


「それは、お互い様ですよ」



静かな祐一の問いに、苦笑を浮かべて答えることり。




「相沢くん達はこんな時間に、こんな場所で何をしていたんですか」


「お互い様なんだろ」



同じ質問をされた祐一は、別段、気にする事もなく同じ言葉で返した。

…………このままでは話が進みそうにない。




「……お互い、隠し事はやめるか」


「……そうですね」



両者の間に最善の結論が下されたのは、それから間も無くであった。




















「祐一さん達まだ時間がかかるのかなぁ」



ベンチに腰掛けたみさおが、つまらなさそうに言葉を漏らす。



「たぶん、いろいろ話す事があるんだよ」


「…それにしたって、別に私達をのけ者みたいに扱わなくても……」



なだめる瑞佳だが、みさおは面白くないといった感じで

むっとした表情を浮かべたままだった。



中庭の中心、サークル状に開けたこの場所は

辺りを木に囲まれ、ちょっとした公園のよなうな風貌を呈している。

昼休みともなれば、学生達の憩いの場となるこの空間に、祐一達を除く残りの者達は腰を落ち着かせていた。




「…ねえ、美由希、喉渇いたりしてない?」


「えっ? 私は別に……」


「でも少しは渇いてるよね? ほんのちょっとぐらいなら渇いてるよね?

 もし渇いてなくても水分補給は大事だよ、人間の体の八割は水でできてるんだから」


「う、うん」



唐突なみさおの言葉に怪訝な色を見せながらも、美由希は一応うなずいてみせる。

強引に美由希から返事を得たみさおは、次に浩平と恭也の居る方を向いて




「そう言う訳だから、飲み物買ってきてよ、お兄ちゃん'S」



と、何の遠慮も無く言い放ってみせた。




「はあ?」


「…………」



そんなみさおを、浩平は唖然と、恭也は無言で見つめ返す。




「……あのなぁ、お前はこんな時に何言い出すんだ」


「だって、校舎の中歩き回ったり、走り回ったり

 何だかんだで喉渇いちゃったんだもん。

 それに、祐一さん達だって、いつになったら帰ってくるかわかんないし」


「だったら自分で買いにいけばいいだろうが」


「今、お金もって無いもん。 だから、お兄ちゃんの奢りでね」



半ば呆れている浩平の言葉に悪びれた様子もなく

むしろ、当然のようにみさおは言い返してみせる。




「…あっ、じゃあ私が行こうかな。

 ちょうど喉も渇いてるし、みさおちゃんの分も一緒に買ってきてあげるよ」



代わりに名乗りを上げたのは瑞佳だった。

それは、いつもの彼女らしい気遣いからの行動なのだが

本が自分の我侭なだけに、みさおとしては好ましくない展開である。




「お兄ちゃん!」



少し声のボリュームを上げ、せがむ様な視線を浩平に送るみさお。

いつもの浩平ならば、これで動くはずなのだが…………




「……俺はともかく、高町さんに悪いだろうが」



その期待はあえなく潰えた。



もちろん、みさおの思う所に気づかない程、浩平は鈍くはない。

しかし、祐一とのいざこざで釈然としていなかった浩平が、そんな気分になれるはずもなく

恭也ならば、たぶん断るだろうと意見を促がしたのである。




「俺は別にかまわないが」


「ホント!? さっすが美由希のお兄さん♪」


「何っ!?」



特に気にした様子も無く、率直に答えた恭也を見て

ここぞとばかりに、みさおが勢いよく相槌を打つ。

当てが外れた浩平は、僅かに反応が送れ、そのせいで口を挟む間を失った。




「これでお兄ちゃんも文句ないでしょ」


「……はあ。 ったく、わかったよ」



勝ち誇ったみさおから、駄目押しの言葉を貰い

ため息を一つ吐いて、浩平はしぶしぶ、恭也と共に飲み物を買いに発った。








「やったね!」



浩平達の姿が見えなくなると

蓄積されていた鬱憤を晴らしたみさおが、瑞佳と美由希の方を向き、Vサインを送る。




「みさおちゃん、浩平でもあんまり困らせたら駄目だよ」



少し嗜める口調で言葉を返す瑞佳。

美由希はどうリアクションをして良いのかわからず、苦笑を浮かべていた。




「いいの、いいの。 いっつもお兄ちゃんのせいで、いろいろ大変なんだから

 こういう時に返して貰わないと割に合わないよ。

 …………瑞佳お姉ちゃんはそう思ったりしないの?」


「私は別に気にしてないよ。 もう慣れたし、それに浩平だもん」



言ってから窺う様に瑞佳を見ていたみさおは

その言葉を聞いて満足した様な、それでいて情けない様な複雑な心境だった。




「それにしたって、お兄ちゃんも、もう少し気が利けばいいのにな〜

 美由希のお兄さんは、落ち着いててかっこいいのに。 あとで、爪の垢でも分けて貰おうかな」



実の兄に対する不満からか

自然とそんな言葉が、みさおの口から漏れる。




「あっ、でも恭ちゃん、アレで意地悪なところもあるから」


「えっ、そうなの? 全然そんな風に見えないけど」


「人前じゃあ、あんまりそういう事ないんだけど、家とかだと偶に」


「う〜ん……そっか、やっぱりお兄ちゃん達ってそんなもんなのかなぁ」



美由希の言葉に頷きながら、みさおも愚痴を声に出す。

この場に居ないふたりの兄は、自分達の知らない所で

妹二人による、このような談義が行われているとは、思いもよらないだろう。








夜の中庭で会話を弾ませるみさお達。

ただ、その和やかな空気が、いつの間にか三人の気を緩めている事に気が付いてはいない。

―――――同時に、自分達の方を見定めるような数対の眼球が、暗闇の中で蠢いている事も…………




















祐一がことりに話した内容は、あくまでも今日の事についてだけだった。

相沢祐一は退魔士であり、同じ退魔士の折原兄妹、長森瑞佳、神咲那美

協力者として高町兄妹とで、学園に霊魂のような者が存在しているから、それを祓いにきた。

と、簡単にまとめるとこんな感じである。



その話の中で、祐一は魔祖についての事だけは、ワザとぼやかして説明していた。




(ふぅ、今日はこんな役ばかりだな……)



翠屋で恭也達としたやり取りを思い返し、心の中でため息を付く。

いくら祐一でも、一日にこう何度も気を使うやり取りをしていれば

疲れも出て当然であった。




「少し……信じられないですね」



言って、ことりは白々しいと思う。

彼女には、祐一の言っている事が嘘ではないと直ぐに見抜く術があるのだから。

しかし、同時にそれは、あえて祐一が話さなかった内容を知ってしまっているという事でもあった。




「目の前にいい証拠がいるだろ。

 …………次はお前が話す番だ。 ここであったこと、話してもらおうか」


「…と言われましても……

 私は、昼間の霧島先生と話してる時の相沢くんの様子が気になりましたから

 それで―――――」


「それで、噂の真相を確かめにきた、か?

 早退したやつが夜中に学校に不法侵入…………相変わらず、いい度胸してるな」


「うぅ……」



チクチクと突き刺さる様な棘のある台詞。

悪意からでなく、心配からくる言葉と知りつつも

ことりは何となく悲しい気持ちになってくる。



「で、校舎の中をうろついてる時にそいつと遭遇して、そこを川澄に襲われたって訳か」


「まあ、大体はそんな所です」



気を取り直して言った祐一の言葉に、内心で少しホッとしながら、ことりは相槌を打つ。

もし、下手に自分から説明していれば、自分の持つ力についても

触れなければ、話の通らない部分があったからだ。




(……さて、どうするかな)



話が一段落ついた所で、祐一は暫し、思考にふけった。

ことりには、まだ何となく隠し事をしている節があり、若干の疑問も残っているのだが……




(まあ、今、問題なのは白河じゃなく隣の―――――)



と、そこで、自分の方を見上げる視線に気づき、祐一はそちらへと顔を向ける。

視線の先に居たのは、どこか苦しそうな顔をしたまいであった。




「どうかしたのか?」


「……ねぇ、祐一君は舞と二人で遊んだ時のこと、どのくらい覚えてるの?」


「…………」



祐一の声には答えず、まいは逆に問いかけた。

真剣に見詰めるまいの瞳、その目を見た祐一は、わずかな戸惑いを見せる。




「……確かに、子供の頃にこの町で……麦畑で女の子と遊んだ事は何となく思い出した。 けど……」


「やっぱり……祐一君は覚えてないんだね」



祐一の言葉の続きはまいが言った。




「……ああ」



静かに、だが、はっきりと祐一は肯定した。




「えっ、でも相沢くんはこの子が何なのか知ってたんじゃ―――――」



祐一の言葉で、ことりが驚き、訝しむ。



廊下で舞と対峙していた時、祐一は当たり前の事の様に、まいと舞の関係を語っていた。

もし祐一が覚えていないのだとすれば、どうしてあの場でそんなことができたのか。



それは、当然の疑問だった。




「……川澄に言ったアレは口からの出任せだ。

 七年前に会ってそれっきり…………普通、相手の顔なんて覚えてると思うか?」


「だけど、それじゃあ……」



答えを聞いて、ことりは再び疑念を抱く。

それならば何故、まいの姿を子供の頃の舞だと言い切れたのだろうか、と。




「俺がこいつの事に気づいたのは、川澄の子供の頃の姿を見ていたからだ。

 …………昔のテレビの映像でな」



種を明かすように、祐一はあっさりと説明してみせる。



祐一が、那美や恭也達を探した時に使ったリスト。

真琴に送ってもらった資料の中には、川澄舞の経歴が詳細に記されていた。

幼い頃から特殊な力が発現していたこと。

そして、何度か、テレビでその力を見せていたことなども…………



場には静寂が流れ、しばらく、その状態が続く。




「…ねぇ、祐一君。 ……あたしの話、聞いてくれるかな」



沈黙を破り、おもむろに口を開いたのは、まいの方からだった。

だが、祐一はその言葉に返事を返さない。




「…………祐一君が言ったことがね、まるっきり違うって訳でもないんだよ。

 七年前……この町から祐一君が居なくなって、舞もこの町を離れる事になった。

 その時に、舞の心はあたしを作ったの」



物言わない祐一の様子に、まいはしばらく間を作ったが

答えを聞くのを諦めたのか、まるで、独り言のように言葉を紡ぎ始めた。




「…きっとね、舞はここを離れたくなかったんだと思う。

 けど、その時はどうしようもなかった。 だから、自分の力を使ってあたしをここに残していったの……」



一人、淡々と語るまいの姿に、ことりも黙って耳を傾けていた。

まいの言葉は、祐一にのみ向けられている。

自分が口を挟める立場にいない事を、ことりは理解していた。




「あたしの役目はね、この場所で待つことだった…………祐一君を……そして舞を……」



まいの言葉に、祐一の胸の奥がきしむ。

まいの発する一言一言に、自分が引きずり込まれる気がしてならなかった。




「けど…祐一君が覚えてないように、舞もあたしの事を忘れちゃったみたい……

 舞が………あたしを受け入れてくれないから……あたしも舞の中に帰れない」


「……やめろ」



弱々しく語るまい。

そんなまいの話を、祐一は冷たい声で遮った。




「それを聞かせて、お前は俺に何を期待してるんだ」



静かに、だが、苛立ちを含む声色で祐一は言葉を吐く。

秋子に天将の話を告げられた時と同様

相手の都合を押し付けられる事に対し、反発しているのだ。



つらい表情を見せているまい。

祐一の問いへの答えは、結果的に話を続けることだった。

まいは、舞の寝ているベットの方に少しだけ顔を向ける。




「…この町に帰ってきた舞は……暖かな人たちに触れて…………いま、戸惑ってる。

 でも、舞が一番望んでいること…は、祐一君に……呼んでもらうこと…………なんだよ」



だんだんと途切れがちになるまいの声。

その時、祐一ははっとした。

不自然なまいの様子に、祐一はやっと気が付いたのである。



―――――しかし、それは遅すぎた。




「…だから……舞の目が覚めたら…………祐一君が呼んで……あげて

 呼び続ければ、きっと…………舞も思い……出すから………呼んで……あげて…………舞の―――――」



言葉の途中で、まいの体がぐらりと揺れる。

まいが声に出して言えたのは、そこまでだった。

























あとがき(楽屋裏)

作者:え〜っ、ごほん。 皆様お久しぶりになります。

祐一:本当にな、前回から一体どれだけ時間が経ってると思ってるんだ? 

作者:本当にすみません、ごめんなさい、許してください、見捨てないで下さい(謝)

祐一:もう手遅れじゃないのか?

作者:そうなっていない事を祈りつつ、読んでくださってる方々には、本当に感謝しています。
   ……のっけからこんな調子ですが、次ぎ行きましょう次ぎ。

祐一:恒例のゲスト紹介か。 え〜っと、今回のゲストは―――――ゲッ!?

???:む〜、祐一さん、その反応は余りにも失礼極まりないですよ!
    こんな可愛い女の子に対して『ゲッ!?』ってなんですか! まったく!!

祐一:上でもやたらはっちゃけてるが…………なにもこんな爆弾娘を呼ばなくてもなぁ……

作者:前回がまい&みちるでしたから、今回は○○○(ひらがなで三文字)を呼ぶ予定だったんですけどね。

???:そこ、聞いてますか! 聞いてるんですか!? 聞いてないですよね!!
    ……いいですよ、どうせ原作でも…………私なんて所詮は、よよよ。

祐一:それはそれで、うるさそうだな。

作者:多分、その人に来てもらうのは、本編登場後になるでしょうけど。

???:あの〜、無視を続けられるのは人としてどうかと思いますよ?

作者:ふう、まあ、それじゃあこのぐらいにしときましょうか。

祐一:そうだな。 例によって時間もないし…………という訳で、折原みさおだ。

みさお:投げやりですね。 祐一さんの私的ポイント、マイナス十五にしときます。

祐一:ついでに、そのリストからも除外しといてくれ。

みさお:ははー、その発言はあえて素っ気無い態度をみせて、相手に気を持たせるというは逆説的な―――――

作者:え〜、番組の途中ですが、このコーナーは次回へ続きます。

みさお:ええっ!!? 何ですかそれ!! 私の名前出てからまだ三回しかしゃべってないんですよ!!!

祐一:よかったら、次も見てやってくれ。 じゃあ、またな〜

みさお:ほ、本当に終わりなわけですか!? 冗談じゃないんで―――――ブツ…………