夢。
夢を見ている。
とても苦しい夢。
とても心が痛む夢。
そして、
とても悲しい夢。
それは、
涙が出てくる夢だから。
とても辛い夢だから。
家族や友達
そして、
自分の命よりも大切な人を失う夢だから。
友達だと思っていた人に裏切られる夢だから。
「希望」が存在せず、
「絶望」しかない夢だから。
「 ・・・ち・・・ごめんね・・・わたし・・・もう・・・ダメ・・・だよ・・・。」
「うぐぅ・・・ゆ・・・くん・・・な・・・か・・・な・・・い・・・で・・・。」
「あぅ・・・いきて・・・かえ・・・らないと・・・ゆるさ・・・ないん・・・だから・・・。」
「えぅ・・・かなしま・・・ないで・・・ください・・・。」
「ゆ・・・いき・・・て・・・。」
「ごめん・・・なさい・・・ち・・・さん・・・。」
「あい・・・くん・・・どんなに・・・つらくても・・・どんなに・・・かなしくても・・・いきて・・・。」
「おねがい・・・です・・・わらって・・・いて・・・くだ・・・さい。」
「あとは・・・おまえに・・・まかせ・・・た・・・ぜ。」
「あはは・・・ゆ・・・さん・・・さゆりの・・・ためなんかに・・・かなしま・・・ない・・・でくださ・・・い。」
そして最後に、
自分だけが生き残る。
そんな悲しい夢。
そして、
夢はいつもそこで終わる。
起きてみれば、涙の跡がくっきりと残る。
寝るたびにその繰り返し。
晴れない心。
止まない雨。
失った大切なモノ。
失った記憶。
赤と黒。
そして涙。
少年は
失った記憶を求めて、
そして、
自分の心の中の闇を消す為に、
本当の笑顔を取り戻す為に、
「苦難」の道を歩き続ける。
少年の心には「悲しみ」という雨が降り続く。
でも、
いつまでも振り続けるものじゃない。
止まない雨なんて存在しないのだから。
あとがき
菩提樹「どうも菩提樹です。「Tear...」のプロローグです。ちなみにこのSSは「Kanon」と「Wind〜a breath of heart〜」と「とらいあんぐるハート3」のクロスのつもりですが、私自身が作ったオリキャラも登場しますし、別ゲームのキャラも登場させるかもしれません。ちなみにストーリーは完全にオリジナルです。そこの所をご理解していただけるとありがたいです。ちなみに腕は未熟ですが、頑張って書きますので皆さん宜しくお願いします。」