きれいな一本背負いだ。
店長・・・・別に投げるなとは言いませんよ?
あの場合
でもね投げる場所ぐらい考えてくださいよ
どうして
俺の居る方向へ投げるんですか?(哀)
こうして俺の意識は
とてつもない衝撃と共にブラックアウトした。
Kanon大走査線
〜相沢祐一を確保せよ!〜
五回目外伝
「大切な人」
頭がやけにひんやりしている
どうやら何か冷たいモノが自分の額に置かれているようだ
気持ちがいい
・・・・・・・・・・・・・・。
待てよ?
なんで目の前がこんなに暗いんだ?
それは目を瞑っているから
なるほどそうか
ではここで問題
じゃあ何で俺は目を瞑っているのか
答え
店長が北川を俺の方へ投げたから
納得
はははははははははは・・・・・って
マジですか?
俺の意識は急激に微睡みから覚醒していった。
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がばっ!
俺はいきなり身体を起こした
ずきっ
その反動からか
頭が痛む
おそらく店長が投げた北川ミサイルのダメージがまだ抜けきっていないのだろう
まだ少し痛みが奔った。
どうやら長い時間寝ていたらしい
窓の外を見ると海が闇に包まれていた。
「・・・・・・・・・・・・・・ん?」
ふと下を見てみると少し乾いているが濡れタオルが
俺の腹辺りに落ちている。
おそらくさっき感じた冷たさはこれのようだ
そう思いながら濡れタオルへ手を伸ばす
あれ?
自分の膝の辺りにに何か居る
びっくり
店長だ
動かない
どうやら寝ているようだ
ということは?
このタオルは店長がやってくれたのか?
店長は俺の膝を枕に寝ている
ってなんですぐ気付かないんだ俺
店長が頭だけ寝返りをうった
見えなかった
店長の顔が露わになる
・・・・・トクン
店長の寝顔を見た途端
不意に言葉に出せない感情が俺を襲った
俺の手が勝手に店長の長い髪に触れた。
さらさらしている
店長の言動からかこういう事には無頓着かと思っていたけど
さらさらだ
「なにしてるの?」
へ?
「うわっ!!」
いつの間にか店長が目を開けていた
「お・・・おはようございます・・・何時から起きていたんですか?」
おそるおそる聞く
「君があたしの髪を触っている時から」
おーまいがー
「一応聞いておくけどなんであたしの髪を触ったのかな?」
店長がにこやかな顔をして聞いてくる
「そ・・・それは」
「それは?」
もうどうにでもなれだ
「それは・・・店長の寝顔を見ていたら・・・こう・・・急に店長の髪に触れたいなー・・・とか思って・・・」
何言ってんだろうね俺は
「「・・・・・・・・・」」
北川の時とは少し違うが気まずい空気が流れた
しばし無言が続く
「ねぇ・・・・バイト君」
店長が喋った
「今日のあたしを見てどう思った?」
言っている意味がよくわからない
「あなたの友達を投げ飛ばしてどう思った?」
店長が普段とは違うしゃべり方で俺に聞く
「ねぇ・・・・教えてくれないかな?」
俺は・・・・・
「どうも思いません店長は店長ですから」
そうこの人は俺のあこがれ
北川を投げ飛ばそうが関係無い
「ありがと」
首に手を回される
店長のきれいな顔が次第に近づいてきた
そして
ちゅ・・・・・・・
店長が俺にキスをした
そのキスはやがて
舌と舌が絡み合う大人のキスへと変化していた
ぴちゅ・・・くちゅ・・・ぴちゃ・・くちゃ・・・
卑猥な水音が部屋一杯に響き渡っている
店長はその豊満な胸を俺の身体に押しつけていた
まずい・・・・このままでは俺の理性が溶ける
俺は数少ない理性を総動員し店長を引きはがした。
「ぷはっ・・・・・」
つぅぅーーーと離れた二人の唇から一筋の糸が紡がれる
「て・・・店長あの・・お・・・ん・・・・・・」
言いかけた俺の言葉を店長が自分の唇で塞ぐ
「店長は辞めて・・・優華って呼んで良いよ」
「はい・・・わかりました・・・店・・じゃなかった・・優華さん」
「よろしい」
優華さんはそう言いながら立ち上がる
「どこ行くんですか?」
「ん?・・・一緒に行く?」
「何処へ?」
「お・風・呂♪」
「どうぞ行ってください・・・(汗)」
優華さんはつまらなそうに口を尖らす
さすがに一緒に入ったら保たない。(理性が)
「ねぇ・・・・・」
「何ですか?」
「明日もバイトよろしくね・・・・祐一」
優華さんは顔を紅く染めながら足早に去って行った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
かわいい
なるほど・・・・日頃の姐さんっぽいしゃべり方はフェイクなのね
まぁ・・・・・結果を言うと
俺・・・相沢祐一はどうやら
店長こと渡 優華を好きになってしまったらしい。
その後
風呂上がりの優華さんが俺の布団の中に潜り込んできたのは言うまでもない。
おまけ
ちなみに北川は俺が目覚める3時間前に何事もなかったように帰っていったらしい
少し記憶が混乱していたらしいが
外伝 了
真・後書き
穴があったら入りたいってこのことですね
書いてる途中で恥ずかしい・・・・
まぁ・・・・ここに来てくれたみなさんどうですか?
あーもう・・・はじぃ・・・・
じゃあ次回で