しおりん改造計画
(Kanon) |
プロローグ『密談』
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written by シルビア
2003.11-12 (Edited 2004.3)
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この物語のヒロインは美坂栞。
病気から回復し無事学業再会した、その後の話を描いたものである。
相沢祐一が高校3年生、美坂栞が高校1年生の物語である。
なお、美坂栞は病気による長期欠席のため、留年し1年生からやり直している。
花音高校の屋上、ここで『密談』が行われていた。
相沢祐一と、美坂栞の姉の美坂香里の二人が昼休みにとても重要な話をしていた。
これが栞の後の運命に関わるとは、当の栞は全くしらない。
「相沢君、これは相沢君にしかできないことなのよ」
「俺にしかできないこと?」
「そう、相沢君にしかできないこと。
それに、この件には私や栞、いえ美坂家全員の運命が関わっているわ。
それだけじゃない、やがては、あなたも相沢家も水瀬家もね。
だってそうじゃない? -------(ひそひそ)-----------------」
「……まあ、分からなくもないな。今でも俺はそう感じているぐらいだ」
「じゃ、やってくれるのね? もちろん、私は全力で相沢君のバックアップをするわ。
名雪は買収したし、秋子さんの了承も得ているわ。あとは貴方が実行するだけ。
これが計画書、よく読んでおいてね♪」
「分かったよ。だが、計画を進める課程では、栞は相当キレるんじゃないか?」
「承知の上よ。安心して。その時はちゃんと対応してあげるから。
それに、あなたが褒めたりデートをしてあげればそれで大丈夫だと思うわ。
それに、元はといえば、栞がいけないのよ。少し懲りた方がいいわ」
「それが姉の言い分とはな……栞も可愛そうに。
まあ秋子さんが了承しているなら、有無を言わさず俺はやらされることになるが」
「相沢君も居候の身の上だからね。同情してあげるわ♪
名雪に聞いたわよ。秋子さんの了承の前には相沢君はなすすべがないって」
「お前まで言うかよ、香里! どうせ、今回の件も裏工作をしたんだろ」
ともあれ、相沢は香里の作成した計画書に目を通した。
その計画書には「しおりん改造計画」についての詳細が記されてあった。
「え〜、こんな事までやるのか? 本当にいいのか?」
「計画書通りよ」
香里は自分の計画書が完璧であるかのように、瞳に光を浮かべて言った。