第3話
祐一再生計画 by 美汐
(Kanon)
第3話『あなたのために〜恋愛教訓〜』
written by シルビア  2003.9-10 (Edited 2004.2)


恋愛教訓その1
『自分のイメージ年齢を意識したTPOを心がけるべし』

「秋子さん、"イメージ年齢"って何でしょうか」
「これは造語です。簡単にいいますと、自分のイメージにあう年齢を意識して、その年齢に合う外見や振る舞いをすることを指します。実年齢ではなくて、美の目標とする年齢を指します。美汐さんはどのような女性になりたいですか?」
「えーと……難しいですね……上品で控えめで清楚な感じでしょうか?」
「ふふふ。案外自分の事でも自分で分からなかったりします。ですが、美を追究するのにその目標もなく流行に振り回されていては、あなたの魅力を十二分に活かすことは出来ませんよね?」
「はい」
「外見や雰囲気や性格などは十人十色なんですよ。個性を生かせないで魅力とは言えないんです。これを年齢に例えて、20〜29才の中からあなたにぴったりの年齢を探しましょう」
「なぜ、20代なんです?」
「大人の女性は20代で個性として完成し、30代以後はその魅力を高めるが主になるからです。そうですね、私の見立てだと美汐さんは25才が相応しいかと。
だいたい24才〜26才ぐらいをイメージしておくといいかもしれません」
「25才の雰囲気ですか。ですが私はまだ18才ですし、その間はどうするのですか?」
「十代というのはガラスのように繊細ですが、女性の美という点では不安定な時期なのです。美汐さんが女性の魅力を完成させるのは25才までにという意識を持って過ごすのです。例えば、普段読むファッション誌等も25才ぐらいのものを見るようにするのです。
そうすれば、概ね、美汐さんの個性を表現できるようになります」
「なるほど」
「明確な目標を持って創意工夫をするのとそうでないのとでは、明らかに差が出ます。そのことだけは忘れないようにして下さいね。
たぶん、美汐さんは25才の時、一番魅力を発揮し、男性に一番もてる時期ではないかと思いますよ。その歳を過ぎて努力を怠らなければ若々しく見えるようになりますね」
「分かりました」
「さて、百聞は一見にしかずといいますね。では美汐さんのことをレビューして対策を順次対策を取っていきましょう」

<-------------------------秋子レビュー-------------------------->

1.内面-性格及び仕草

とても頭が良く、洞察力に優れ、かつ、繊細な感性を持ってますね。
にじみでる優しさを感じますが、社交性に欠ける面があるため、気を許した相手以外に誤解をされる傾向があるようです。
仕草はとても丁寧かつ動作も機敏でしっかりとしており、上品さも伺えます。
育ちの良さが性格に出ているため、上手にアピールしたならば、人に好かれるでしょう。

2.外見

顔立ちは女の子というよりは大人の女性という感じです。
笑顔はとてもやさしい感じで慈愛にあふれているといったところです。
髪はもう少し伸ばすか、束ねるかすると大人っぽさを表現できそうですが、今の感じでは20代後半の雰囲気がでてしまい、少し改善の余地がありそうです。
肌が少し色白な感じで、魅せ方によっては誘惑的な面もあります。
耳元やうなじにかけてのあたりが工夫するとチャームポイントに成り得ますね。
性格は大人びているのですが、にもかかわらず、肩や腰のラインは多少小柄なので少女の雰囲気を残しています。
3サイズは普通で可もなく不可もなくというところですが、体のシルエット・ラインがとても綺麗ですね、この点はもうすこしアピールできますね。

3.総合所見

性格がとても大人びているため、言葉表現に見られるように実年齢に比して大人に見られます。しかし、外見の印象は性格よりも若干若めの年齢に感じます。
内面的には26−27才ぐらいに感じますが、外見は24才ぐらいが適当なイメージ年齢でしょう。
内面と外見のギャップがありますが、これは彼女の個性とも言える部分でしょう。仕草の動作の節々に可愛らしい表情を加味するなどで、自然な雰囲気をだせそうですので、ここが彼女の魅力をアピールするポイントとなるでしょう。
うまくアピールすれば、彼女の魅力に幅を持たせることもできます。
欠点は社交性ですが、素養が十分なのに加えて積極的な性格から、本人が意識して取り組めば改善できるものと思われます。
<-------------------------秋子レビュー おわり-------------------------->

「参考になります。私が自分で嫌いだと思う部分も見方を変えると魅力に成り得るのですね」
「ふふ。女性が美を追究するのは楽しくなくてはいけません。ですから、前向きに明るく取り組むことが大切なのです。欠点も長所たり得るのです。要は表現方法の違いです」
「なんと言いましょうか、私も捨てたものではないのだと自分に自信が持てました」
「その意気ですよ♪さて、これから化粧や服装のイメージを決めていきましょうか」
「はい♪」

化粧編
「美汐さんは、肌がきれいなので、全体的に薄化粧でまとめますね。
化粧の雰囲気はふんわりと柔らかくという感じをイメージしましょう。
ストレートに感情を表現すると性格の率直できつい印象が出てしまいますから、目元はすこし柔らかい雰囲気を醸しておきましょう。アイシャドウなどはきつくならないようにして、口元は明るい色合いにしておきましょうか。顔立ちをはっきりさせるために、小鼻のあたりは濃淡を少しつけましょうか」
「髪型はストレートにおろすのではなくて、もう少し耳元からうなじにかけて見えるように後に流してふんわりと後頭部のあたりで丸めるようにまとめましょう。
前髪はふわっとあげて前におろす感じがいいでしょう。
この状態でカチューシャやヘアバンドなどの小物を纏えば大学生ぐらいの少女の雰囲気も残せそうですし、活発な印象も出ますね」
「今は可愛らしさや雰囲気の柔らかさを出しておいて20才ぐらいの感じに整えましょう。それでももって、歳を重ねるにつれてすこしずつ大人の雰囲気を出していきましょう。いきなり25才ぐらいの化粧よりも段階を追った方が似合いそうですね」

服装編
「美汐さんは働くOLのファッションなら、たぶん何でも似合いそうです。かわいさを露骨に出すよりもさりげなさを前面に出す方が似合いそうですね」
「上着はブラウス系統のものかキャミソール風のものならほぼ似合いそうですね。
 体のラインを出すときは服の開き具合を体の曲線に合わせるといい感じです。ボタンをだらしなくはずすようなのはマイナスですから気を付けましょうか」
「スカートはフレアもいいですが、タイトも似合いそうですね。ミニからミドルぐらいの長さのものなら大抵似合いそうです。ロング・スカートだと子どもっぽくなってしまいすこしイメージがずれそうです。ベルトを付けるのも似合いそうです」
「美汐さんは背は高い方ではないのですが、足はすらっと長く綺麗ですね。ストッキングやブーツなどはかなり似合いそうです。足下の健康的な雰囲気と明るい表情をマッチさせるととてもいい感じですよ」
「上着はぶかぶかなものは避けた方がよさそうですね。フォーマルに近い感じのものなら大抵着こなせそうです」

美汐はほとんど秋子さんの着せ替え人形となっていた。
(しかし、水瀬家にはどうしてこんなに多様な服があるのでしょうか?不思議ですね)
さてさて、あれやこれやしているうちに、一通りのできあがりました。

(相沢さん、私のこの姿、気に入ってくれますか?)


(つづく)


後書き



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