仮面ライダーSAGA

#.4 始動

















【5/5 11:23 警察署 地下】

「本日より、こちらの…相沢祐一君を民間協力者として特殊遊撃班の一員とする」

祐一は翼、衛次とともに警察署にいた。

正式に協力する事を決め、今回は顔合わせをするためにここにいた。

「俺と葉塚に関してはもう紹介は必要ないだろう。主任、宜しくお願いします」

「私はデフィートの開発主任、神崎誠也だ。これからよろしく頼む」

まず、神崎が祐一に握手を求めた。

「はい。宜しくお願いします」

祐一もそれに応える。

「次は私ですね。柚月 椎名です。デフィートの管制を担当しています」

次に若い女性が祐一の前に出た。

「あ、はい。宜しくお願いします」

「以上、四名から特殊遊撃班は成り立っています」

祐一が椎名に頭を下げた後に衛次。

「少なく…ないですか?」

「一応、公表されてない部署だからね。知らない警察官だっていっぱいいるから」

祐一の疑問に衛次が答える。

「それだけ、一般市民には知られないように処理しなくてはいけないんだがな」

現状はそうはいかない、と翼は続ける。

「だから、君に手伝って欲しいんだ」

翼は現状の説明を始めた。

一度だけ、県外のとある村に出現した一体の怪物を仕留めるためにデフィートが出動した事、こちらの街がそれらの怪物に狙われていることなど、わかっていること、今後の対応など決まっている事を全て祐一に告げる。

「俺は…大事な人のために必死になりたいだけです」

「別にヒーローであれとは言わないさ。だから、それで十分」

言って、翼は笑った。

それが翼の祐一への回答だった。
























【13:22 商店街】

翔矢と梓は学校を休み、とある場所へと向かっていた。

「ねぇ…ホントに行くの?」

そして、梓は乗り気ではなかったようだ。

「俺は…行かなきゃいけない。けじめをつけなきゃいけないから」

正面だけを見て、翔矢は言った。

敢えて梓の顔を見ないのは、顔を見てしまったら引き返してしまいそうだったから。

「わかってる?あそこに…紗代の家に行く事がどういう意味かって」

「わかっている。わかってるからこそ受け止めなきゃいけないんだよ。人殺しの子供が覚悟を見せなきゃいけないんだよ」

人殺しの子供。

翔矢はいろいろな人に拒絶されていた。

別に人気のあった後輩と付き合ったから嫌われたわけではない。彼は、本当の意味で人殺しの子供だった。

彼の父親は翔矢が七歳のときに六人の女性を連続で殺し、逮捕、死刑が確定していた。

母親は周囲の嫌がらせに耐え兼ね、翔矢を捨て家を出た。

その後、翔矢は周囲から白い目で見られながらも支援団体からの援助を受けながら生きてきた。

そんな中、彼は紗代に恋をして、梓に仲介を頼み、受け入れられた。

だが、紗代の両親は翔矢を良しとはしなかった。

それでも、紗代は翔矢と付き合うことを選択した。

だからこそ、紗代の死を、紗代の両親が許すはずがなかった。

「俺は…紗代が好きだったもの、その全てを守りたいんだ。だから、それを伝えたい。力及ぶ限り、守り切ると、それだけ伝えたい」

「翔矢…」

梓は真っ直ぐすぎる翔矢を直視できなかった。

紗代を翔矢に紹介したのは、自分と翔矢の接点が欲しかったから。

自分は翔矢のことが好きだったから。

「そこの人!!」

そんな翔矢の後方から甲高い少女の声。

「どいて!!」

振り返れば五月には相応しくないダッフルコートの少女が真っ直ぐに駆けて来る。

「え…?」

翔矢は戸惑いつつも受け止めた。

その後ろに茸のような怪物――ハームフルが迫っていた。

「梓、頼む」

翔矢は受け止めた少女を梓に預け、左の拳を握り、腰のあたりに据える。

右手を左前方に伸ばし、弧を描くように右へと動かす。

そのまま左の頬に手を持っていき、握り締める。

「テンペスト…」

右手を振り下ろし、左腕を右前方に突き上げた。

「変身!!」

叫びとともに腹部に現れたベルト中央の青い石が光を放ち、その姿をテンペストのそれへと変える。

「邪魔は…させない」
























【同時刻 警察署】

「これは…」

祐一はエクスチェイサーの横に並べられたバイクを見て驚いていた。

「エクスチェイサーのプロトタイプ…クルーセイダー。デフィートと連携して動くならこれくらいは必要だろう?免許は持ってるみたいだから普段から使ってくれていいよ。ガソリンはいらないから」

そのバイク――クルーセイダーは分厚い装甲版に覆われたエクスチェイサーに比べ、装甲が少なく軽量化されているのが分かる。

その前で衛次が語る。

「ガソリンがいらないって…どういうことですか?」

「エンジンは低公害エンジン『フォルテ』を搭載、空気中の水素を取り込み燃焼させる代物で爆発の危険性はない。空気さえあればいつまでも走り続けることができるというものだ」

最先端技術の塊を預けられる事に戸惑いを感じながらも祐一は受け取る事にした。

そこで気付いたが、鍵がなかった。

「キーは?」

「あぁ、ないよ」

あっさりと言い切る衛次。

「これはね、指定した4桁の番号を入力すると自動的にエンジンが動くから。それと、エンジンをかけたままなら声紋センサーがあるからある程度の距離なら名前を呼べば動くよ」

「すごいっすね」

「うん。でも、デフィートだとあまり意味のない機能だったりするからエクスチェイサーには付いてないけどね」

そんな話をしているところに警報が鳴り響いた。

「葉塚です。状況は?」

手近の電話を取り、状況の把握に努める衛次。

『現在、商店街に先日デフィートと遭遇した仮面ライダーに酷似したタイプと、茸に酷似した怪物が出現、同時に郊外に烏賊のような怪物が出現しました』

「了解しました。郊外の方へと向かいます。茸の方は郊外へと誘導させるようにお願いします」

衛次は受話器を置くと、祐一に向き直った。

「目的地へはクルーセイダーがナビゲートしてくれるから先に向かっててくれ。僕は装着に少し時間がかかるから」

「分かりました」

走り去る衛次を見送り、祐一は右側で腕を十字に組み、左へと弧を描きながら移動させる。

「変身!!」

右腕を一気に右上へと振り上げる。

腹部のベルトの赤い石が輝き、光が祐一を包む。

光が収まるとクロスの姿がそこにあった。

「…葉塚さん、番号」

クルーセイダーの起動入力番号が分からず、項垂れる情けない姿がそこにあった。
























【13:34 商店街】

テンペストはハームフルを前に腹が立っていた。

ハームフルには毒ガスを発生させる能力があった。その為、梓達から引き離すために追い込んでいたのだが、その先で待っていたのはそのガスで無残に殺された人たちの姿だった。

「こんな…こんな……」

俯き、拳を震わせるテンペスト。

「何で殺さなきゃ生きられないんだよ!!お前たちは!!」

一気に駆けるが、テンペストはすぐに足を止めた。

かなり分かりにくいが、ハームフルの周囲3メートルには常にガスが漂っていた。

そして、そのガスはテンペストにも有害なものだった。

「…それじゃ殺すために生きてるみたいじゃないかよ」

足を止めたテンペストへとハームフルが歩み寄ってくる。

「く…」

自然に後退するテンペスト。

――ショウヤ。

声が、聞こえた気がした。

少なくとも、テンペスト――翔矢はそう感じた。

――ショウヤ。

気のせいでは、なかった。

――ショウヤ、馬だ。

「馬!?」

生まれてこのかた、そんなものに乗った事はない。

いや、違う。

別に馬である必要はない。

それに類するものであればいい。

ならば、ある。

――呼ぶんだ、ヘイムダル、と。そうすれば来る。

声の言っている事は正しい。

無条件にそう感じられた。

「来いっ!!ヘイムダァアアアアアアルッ!!!!」

叫ぶと同時に響き渡るエンジン音、商店街近くの駐輪場に止めておいたバイク――だったものが無人のまま走ってくる。

「一気にカタをつける」

飛び乗ると、真っ直ぐ走り出す。

「応えろ、ヘイムダル。あいつを穿ち、貫ける力を」

その言葉とともに青白い光を纏うバイク――ヘイムダルとテンペスト。

「穿て!!貫け!!ヘイムダル、クラッシュダート!!!!」

光となったテンペストとヘイムダルは空気中にばら撒かれたガスのを燃やしながらハームフルに迫る。

「奪った命、その身で贖え!!」

その言葉とともに貫いた。

「風と共に去るがいい」

同時にハームフルは爆発を起こし、ばら撒いたガスも全て燃え尽きた。
























【13:47 郊外】

〈現着しました〉

衛次が現地で、烏賊の怪物――ブラインダーを前にして呟く。

『了解。単分子カッター、ビーターを使え』

〈了解〉

会話を終え、先にブラインダーと戦っているはずの祐一――クロスの元へと向かう。

だが、そこでは戦闘など起こっていなかった。

「そこをどいてくれ。死にたくはないだろう」

「何の撮影だかしらねえけどな、他所でやれよ。ここは俺等の場所だ」

クロスとブラインダーを挟むように市内でも有名な不良グループが屯していた。

「…俺は、大切な人を守りたいって思った。だけど、何でこんな奴等まで守らなきゃいけないんだよ」

クロスは俯いて呟いた。

その肩は震え、やり場のない怒りや悲しみが滲み出ていた。

〈…そこの君たち。まずはこれを見て欲しい〉

そんなクロスを抑えるように前に出たデフィートが特殊警棒――ビーターで手近な石を粉砕した。

「…小道具か?」

〈だったら石を触ったらいい。本物だとわかるから。あれはこれで殴っても倒せないんだ。死にたくなかったら逃げてくれ。このままじゃ公務執行妨害で逮捕しなきゃいけないから〉

そこで初めて相手が本物の警察である事を知った不良グループは散り散りになって逃げていく。

〈相沢君、行くよ〉

デフィートはビーターを手に駆け出した。

ブラインダーに接近し、ビーターを横薙ぎに払った。

“ヌルッ…”

だが、表面の滑りによって受け流されてしまった。

〈ち…単分子カッター、行きます〉

ビーターを元の位置――左上腕に戻し、右腿に装着された単分子カッターを抜き放つ。

バッテリーユニットを差込、駆動させる。

「この…!!」

クロスも追随するようにして跳躍し、首を刈るようにして蹴りを入れる。

しかし、こちらも滑りによって流されてします。

「うぐぁ…」

背中から地面に落ちたクロスをブラインダーが踏みつける。

そして、その口から墨のようなものを吐き出した。

直後、

“ズガァアアアアアンッ!!!”

爆発を起こした。

〈相沢君!?〉

倒れたまま動かないクロスを援護するようにしてデフィートが体当たりを仕掛ける。

直接のダメージはなかったが、それでもクロスとの間に距離ができた。

〈相沢君、無事か!?〉

「な…何とか」

デフィートの助けを借りながら起き上がるクロス。

「あんなの、どうやって攻撃したら…」

〈僕が斬る〉

デフィートがクロスを起き上がらせるとすぐに駆け出した。

ブラインダーに迫り、単分子カッターを振るうも全てかわされてしまう。

これはデフィートが装甲服であるが故の欠点だった。

確かに、パワーアクチュエーターによって動作は補助されている。

だが、やはり重い。動作が鈍重になってしまうのである。

重量はあるが、パワーもテンペスト以下で、実際このような近接戦闘には向いていなかった。

『衛次、スラッガーで取り敢えず追い払え。こちらで対策を進める』

〈りょ、了解〉

ブースターを使い、距離を開けたデフィートは単分子カッターを収め、背面に装着していた専用グレネードランチャー――スラッガーを抜き、安全装置を解除する。

「葉塚さん!!危ない!!」

クロスの叫びと共にデフィートの前に飛び出してくる。

直後、クロスの胸部に墨が着弾し、爆発を起こしクロスを弾き飛ばした。

〈く…〉

片手を沿え、狙いを定める。

〈スラッガー、発射します!!〉

言葉と共に放たれた弾頭はブラインダーには当たらずにその足元に着弾、爆発が起きブラインダーが姿勢を崩す。

その隙にブースターで一気に距離を詰めたデフィートが単分子カッターでブラインダーの腹部を突き刺した。

〈せいっ!!〉

裂帛の声と共に単分子カッターを振り抜く。

直後、ブラインダーは爆発を起こした。

〈こちら葉塚。標的、撃破しました〉

後には胸のあたりが焦げたクロスと煤だらけのデフィートが残っていた。
























【14:03 商店街】

翔矢はヘイムダルを引いて梓の元へと戻ってきた。

「翔矢、無事だったんだ」

「…俺はな」

梓の無事を喜ぶ声に応える翔矢だったが、その声に力はなかった。

「この先には、行かない方がいい」

それだけ行って、翔矢は裏道を使って商店街を出ようとした。

そこで初めて気付いた。

変身する前に梓に預けた少女がいなくなっていた。

「梓。あの子は?」

「え?翔矢、見てないの?止めたんだけど、翔矢を追って行っちゃったんだけど」

「いや…見ていない」

言いながらも、翔矢は意図的に見なかったかもしれない、と思った。

自分にはあそこまでの死体を直視するだけの勇気はない。

「きっと、どこかに逃げてるよね?」

「そう、だな」

無理矢理自分を納得させて、二人は本来の目的地へ向かう事にした。

「梓、メットあるから後ろ乗れ。早く行こう」

「あ、うん」

ヘルメットを被り、梓は翔矢に続いてヘイムダルに乗った。

「何か、派手になっちゃったね」

「ああ。信じられないくらいのスピードが出た」

言いながら自分もヘルメットを被り、翔矢はヘイムダルを発進させた。
























【14:16 住宅街 静原家】

「帰れ」

静原家の前に着いた翔矢を見るなり、家の主人はそう言った。

「この場で構いません。話だけでも聞いてください」

「人殺しの話など聞く気はない」

どれだけ頭を下げても主人の態度は変わらず、翔矢を追い払おうとしていた。

「おじさん。そう言わずに、せめて話だけでも」

梓が仲介しようとするが、それでも主人の態度は変わらなかった。

それだけ、翔矢はこの家の人間から恨まれていた。

「蛙の子は蛙、人殺しの子は人殺し。貴様が紗代を想うなら何も言わずに死ね」

梓はこの状況になることが分かっていたからここにやってくることを反対した。

それでも翔矢は行くと言った。

それは何故か。

翔矢にとって、これはけじめ。

一つの想い、感情への決着をつけるために必要な事だった。

「そのままで構いません。確かに、俺の父親は人殺しです。事実です。それでも、あなたの娘さんは俺を見るときに人殺しの息子というフィルターを外して見てくれた。嬉しかったんです。だから、全てを賭けて守りたいと思いました。ですが、俺には守りきれなかった。
俺が殺した、そう言われても仕方ありません。身動きが取れない状況にあったとはいえ、見殺しにしたのは事実ですから。もう、あの笑顔を見る事はできない。だけど、あなたの娘を…紗代を笑顔にしてくれた全てを、守ろうと思います。俺への評価を変えろとは言いません。ですが、俺はやります。力及ぶ限り、全てを…守ります」

それだけ言って、翔矢は梓を置いてヘイムダルを引いて歩き出した。

「なぁ…梓ちゃん。どうして、紗代が死んであれが生きてるんだろうな」

主人は翔矢を人間として扱っていなかった。

「…まず、そのくだらないフィルターを外して翔矢を見てください。翔矢は…誰かを軽く殴ったりする事ですら嫌悪感を感じるほどの優しい人なんです。翔矢は…人を殺せません」
























【15:47 警察署】

「無傷?」

祐一が帰った後に、衛次たちは祐一の体を調べた結果を見ていた。

「そうだ。二度のあれの直撃を受けて、本来の体は無傷だ。天野に伝わるという文献を見ても輝石の使い手は鎧の上から受けた衝撃は多少傷として残るとあった。
そして、彼の両親は生体工学のエキスパートの相沢静馬博士に神秘理論と呼ばれる古代の遺物に関する論文を発表している相沢夏菜博士だった。あくまでも仮定の話だが」

「両博士が彼の体を改造し、天野も知らない赤い輝石を埋め込んだと?」

誠也の推論に翼が応える。

衛次や柚月は専門を遥かに超えているため口を挟まないでいた。

「もちろん、乱暴すぎる仮定の話だがな。だが、これで説明がつくのも事実だ。傷つかない機械の体に、輝石の持つ力を発揮するための特殊な何か。これを埋め込めるのは彼の両親しかいない」

「だとしたら、彼の両親は逮捕されていてもおかしくは…」

「警部。逮捕するしないの話ではありません。先日、海外で両博士の変死体が見つかったとの報告が回ってきています」

ここで初めて衛次が口を開いた。

「死んでいる…だと」

「間違いなく、殺されていますね。おそらく、何としても輝石を守り抜かなくてはならない事情があったのではないですか?彼が最初に遭遇した怪物は輝石を狙っていたと聞いています」

最初のゴブリンは祐一に「輝石を渡せ」と言っていた。

そこでまた疑問が生まれた。

「待て。今までこちらで撃破したものは全て獣のようなものばかりだ。だが、その件だけは架空の生物だ。つまり、我々が相手にしなければならない勢力は二つあるのではないか?今は架空の生物の方が漁夫の利を狙い静観しているだけだとすれば…」

そう、最初のゴブリンは明らかに違っていた。架空の生物だと言う事もあったが、輝石を奪うという明確な目的を持っていた。

それに対し、今現在、多数が確認されている実在の生物のような怪物の多くはただ人を殺すだけだった。

「だが、今は目の前にある危機に一つずつ対応していくしかない。デフィートの強化も課題だな」

その翼の一言で全てが集約され、会議は終わった。
























次回予告

翔矢は遭遇した空を飛ぶ怪物、インビジビリティを追って高校までやってきていた。

変身していた彼は学校にいた生徒たちにゴミや椅子などを投げつけられる。

そして、その光景を見ていた祐一は何故それで人を守ろうと思えるのかが不思議でならなかった。

また、梓はそれを妨害しようとして怪我をしてしまう。

さらに、警察ではブラインダー戦の教訓を生かし、デフィートを超える新型の開発が開始される。

交わる心と覚醒する力、戦いは誰のために?

次回、仮面ライダーSAGA

#.5 守る場所、帰る場所










後書き

セナ「泣きながら敵を倒す翔矢です」

梓 「違和感あるんだけど」

セナ「さらに祐一改造人間疑惑発覚」

梓 「あたし、何か次怪我してない?」

セナ「そろそろ思い知ってもらおうかな、と」

梓 「何を?」

セナ「勇気と無謀の違い」

梓 「うわ…やだなぁ」

セナ「まぁ、そういうわけで」