マホーのチカラ
プロローグ.一目惚れで殺しちゃった。
いつだっただろう?
いや、いつ?はどうでもいい。
とにかく、新人類が発見された。
彼らのおかげでこのままだとSF一直線に進みそうだった世界は大きく変わった。
彼らは額に鋭い一本の角を生やしていて、高い知能、高い文化レベル、美しい容姿を誇り、ファンタジー用語の筆頭だった魔法を伝えてくれた。
あ、思い出した。今はアレから六年だった。
とにかく、人類は彼らと共存の道を歩んでいる。
彼らは人類よりもすぐれていた。
そんな彼らが共存を申し出た理由…それは、
男女比1:9なのである。
一夫多妻をもってしても出生率の低さはカバーできなかった、ということだった。
だからこそ、種の存続をかけて異種混合という最後の賭けに出たのだ。
そして、彼らが伝えた魔法は魔法学として学校の授業の科目を増やしてくれた。
“サクッ!”
何かが刺さった。
ドクドクと血が流れていく。
死んだね、僕。
「――っ!!」
誰かに呼ばれた気がしたけど、僕の意識は途切れてしまった。
“チュンチュン…”
朝が来た。
「あれ…?」
生きてんじゃん。
「何だ、夢だったのか」
最後に綺麗な女の子を見たような気もしたけど。
「ま、夢だし。いいよね」
いつものように起き上がって、
「え……」
僕の隣で“角”のある女の子が眠っていた。
「ええええええええええええっ!!!!?」
後書きの名を借りた言い訳
まず今までの作品とは明らかすぎるほどに毛色が違います。
この時点で僕が壊れつつあることを察してください。
まあ、この段階では普通に見えることでしょう。
次で豪快に飛んでくれますが。
いくら何でも早すぎるんですけどね、キャラが一人歩きを始めるにしては。
では、次は第1話の対談形式の後書きで。