この日は特に寒かった。なにせ雪国なのだから。

 日はとっくの昔に暮れていて、いまはもう外は暗闇のなかであった。

 そんななか、俺こと相沢祐一は黙々とひとつの作業に集中していた。

 そう、これから訪れる「学校のテスト」のための勉強である。







 Midnight Accident !!








 「ていうか、現代社会とかって人生に必要ねえんじゃないの?」


 
 集中力など15分前にきれてしまった俺は、愚痴が出まくる性格に変わる。

 
 
 「ジャガイモの生産地なんて、10年後には変わってるかも知れないじゃんかぁ〜。

 もし変わったらどうしてくれるんだぁ〜。」



 
 そうだ、社会など必要ない!英語も数学も国語もだ!(かなり間違い)

 しかも気づいたらこんなに夜遅くなってるし!!名雪なんかもう寝てるだろうなぁ〜。

 俺が勉強してるというのにのほほんと寝ているというのかっ!

 


 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(なんか考えている)。」



 
 よし、名雪の部屋に侵入して起こすか。そんでもって、起こしてから、



 
 「名雪、俺と一緒にどきどき LESSON☆!」(さわやか)


 
 みたいなこと言えば多分名雪も怒らないだろう。(根拠なし)

 さて、どうやって叩き起こすかなぁ〜。

 できるだけ、労力を使わず、ひどい仕打ちで起こしたい。方法は・・・・・・



































 「水をぶっかけよう。」

 
 
 残虐的かつ非道な方法だ!

 よし、これなら簡単だし、楽だなぁ。

 あ、まてよ。大量の水だと持ち運びがきついし、後始末が大変そうだなぁ・・・

 
 よし!少量の水を首から背中にかけて流し込もう!

 そうと決まれば即実行だ!







・・・・・・・・・



・・・・・・・・



・・・・・・



・・・・・



・・・・




・・・




・・










 「と、いうわけで名雪の部屋の前まで来ました。」


 
 俺は右手に水(コップに入れて更に氷で冷やしたもの)を持ち、名雪の部屋へ、侵入を試みる。



 
 「部屋から明かりはない・・・こいつはぁ寝てるぜ。」




 ちなみに部屋の外は寒い、凄く寒い。ついでに右手もとても冷たい。

 しかし俺には一片の悔いもなかった。これから起こる事柄に・・・・・僕は後悔はない・・・・・・・(?)







 がちゃっ

 きぃぃぃぃぃぃ・・・







 ドアを慎重に慎重に開け、物音を立てずに部屋に侵入。

 

 
 「く〜〜〜〜〜〜。」



 居た!(ビシィィ!)

 ベットの上で寝ていた名雪を指差す。(意味なし)

 さーて、ここからが勝負だ。





 俺は、名雪のベットにそ〜と近づいた。

 よし寝てる。しかも今名雪は向こう側を向いている。やるならいm



 
 「う〜〜〜・・・・・・・んっ。」




   くるり



 
 「(うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!)」



 凄まじいタイミングで名雪がこっち側に寝返りをうって来た。

 マジでビビリました。なんつーか、心臓がどっきんどっきんしています。


 
 

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・く〜。」




 も、もう動く気配はないな・

 では水を背中に・・・・・て、ちょっと待て!


 寝ている体制の人間にどうやって背中に水を流し込むんだ!

 背中に入れても全部ベットにこぼれてしまう・・・・・・

 
 


 「作戦・・・変更しますっ。」






 背中ではなく・・・・・顔にぶっかけよう。

 おそらく最強の威力をもつであろう。


 
 


 俺は右手のコップを名雪に向ける。

 許せ名雪!恨むんなら俺の突発的思考に恨んでくれ!(結局は祐一の事)

 

 いざかけるぞ!

 俺は名雪の顔の上でコップの水を勢いよく下に向けた!








 「えいやっ。」







 

 パシャ









 「うきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」









 俺はものすごい勢いで名雪の部屋から脱出し、自分の部屋に戻った。

 な、なんというか・・・予想外の展開になった。

 まあ、確かに悲鳴は上げると思ったけど、小さく「キャッ!」てレベルだと思ってた。(汗)

 しかし、この後本当にどうしよう?な、なんとかしなきゃ・・・・・・・・



























 「名雪!どうしたの!!」



 「お、お母さん・・・・・!」



 「どうしたの!?泥棒?なんか怖い事されたの!?」



 「お、落ち着いて、お母さん。そんな人いないよ。」



 「それじゃあ、どうしてあんな悲鳴を上げたの?」



 「寝ていたら、突然顔にひやっ、ていう感じがして・・・。

 おきたら水がかかってたの。」



 「水?」




 「うん。なんでだろうね。・・・ちょっと怖い。」





 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」




 「あれ、祐一?そこに突っ立ってどうしたの?あ、祐一は・・・「知らない。」・・・・」




 「「えっ?」」



 「俺、知らないもんねぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」



















 そのあと俺は名雪と秋子さんにたっぷりしぼられたことは言うまでもない。

 次は秋子さんにでもクックックック・・・・・・・・・(まったく懲りてない)





一応FIN