サークルで一番可愛い大学の後輩 水棲虫(富士見ファンタジア文庫)
ちょっと大人でたしかに甘い、大学生二人のサークル内ラブコメストーリー。
大枠としては大学生活の中で描かれている単独ヒロイン型の日常系ラブコメですね。
特別なイベントや危機が起きることなく、リアルな大学生の生活と交流が描かれています。
物語としての起伏や派手な展開がないがゆえに平坦な印象を受けますが、その分等身大の日常。
そして子供と大人の狭間だからこその甘い恋愛模様が楽しめるので退屈を覚えることはないかと。
ラブコメ面はメインヒロインの美園への告白が成功し、晴れて恋人同士に。
主人公は学園祭実行委員に所属している理学部生物学科の大学二年生になる青年。
身長は平均より少し高い程度、人の良さそうな顔それ自体は整っているが、服装髪形共に地味で目立たない。
温厚でお人好しな性格だが、コミュ力は低めで友人以外には中々アクションを起こせないヘタレ。
色恋には良く言えば紳士的、悪く言えば奥手で鈍感。
ヒロインはおしとやかな後輩。
一番のお気に入りは学園祭実行委員会の新入生である人文学部社会学科の大学一年生、君岡美園。
大きく円らな瞳、毛先だけほんの少し内側に巻いた肩まで伸びたダークブラウンの髪、華奢な体格の巨乳美人。
真面目で素直、心優しい性格で、育ちが良さからくるおしとやかさと清楚さの持ち主。
高校までは化粧もしたことがなかったが、自分を変えるため、再会したい人(主人公のこと)のために
眼鏡をコンタクトに変え、髪を染め、ファッションなどを姉から教わり大学デビューを果たした。
料理上手で他の家事も苦にせずち家庭的。好きな食べ物は苺、好きな動物はペンギン。
現時点(二巻)においての評価はC。
のんびりとした日常の中、主人公と美園の距離が徐々に縮まっていく様子にニヤニヤできます。
主人公は他者との交流に積極的ではない(というかヘタレ)ので、見ていて少々やきもきしてしまいますが
その分ヒロインである美園が清楚な見た目とは裏腹にグイグイと積極的なのでバランスがとれている印象。
ラブコメ的にはスタートから好感度最大な美園が主人公を攻略する形になっているわけですが
何故彼女は主人公を慕うのか、という点についても、しっかりと語られているので感情移入しやすいです。
本筋は遂に結ばれた二人ですが、物語はまだ続く模様。