七聖剣と魔剣の姫 御子柴奈々(講談社ラノベ文庫)
聖剣、魔剣、妖刀――三つの刀剣を巡る王道学園ファンタジーストーリー。
千年の時を飛び越えた主人公、という設定なので大枠としてはタイムワープものでしょうか。
千年に一度その力を解放し、天災を引き起こす、七本ずつ存在する聖剣、魔剣、妖刀。
その世界を終わらせる災害を止めるべく戦い抜いた一族の中で最強の剣士と呼ばれていただけあって
魔術が使えずとも剣の腕一本で敵を薙ぎ倒していく主人公の最強っぷりが爽快感抜群。
また、パッと見、設定が多く複雑そうな感じではありますが、話自体はスームズに進んでいきますし
ラノベらしく、重すぎず軽すぎずな作風なのでサクサク読み進めることができるかと。
ラブコメ面は今のところ進展なし。フラグが立っているヒロインは複数いるようですが…
主人公は世界を滅ぼす天災を防ぐため、千年の時を超えた最強の剣士である少年。
暴漢に襲われそうになっていたフレイディル王国の王女アイリスを助け、彼女の護衛を務めることに。
物腰穏やかで真面目な性格。感情をあまり表に出さないが、内に秘めた使命感は熱く強い。
昔から動物が好きで、単位する前も家では猫や犬を飼っており、他の動物とも心を通い合わせていた。
前世の時からあまり女性と関わったことがなく、そのため乙女心に疎く鈍感。そのくせ誉め言葉は達者。
ヒロインは天真爛漫な聖王女、しっかり者なメイド、ストイックな騎士、努力家な同級生。
一番のお気に入りは自らが仕えている王女アイリスを大切に思っているメイド、ルーナ=シャレット。
まっすぐ綺麗に切り揃えられた肩まで伸びている栗色の髪と同色の瞳を有する巨乳美少女。
しっかり者で、主であるアイリスにも厳しいが、褒められることに慣れていなかったりと防御は弱い。
妖精猫の血が混ざっているらしく、体調が悪い時など、たまに意図せず猫になってしまう。
学院では魔法剣術部のマネージャーを務めている。
現時点(二巻)においての評価はC。
世界の命運を握る剣や刀が中心となっているファンタジー、という看板だけでもう浪漫心をくすぐられますね。
千年という膨大な時間の経過から生まれた謎や新たな力、脅威といった要素もワクワクしますし
そんな世界を刀一本で駆け抜けていく主人公の姿には王道の格好良さを感じます。
メインヒロインであるアイリスも、呪われた身でありながら良い娘で不快感を一切覚えませんし
他のヒロイン候補たちもそれぞれの魅力がハッキリしていて、物語の彩りは十分。
本筋は天災を止めるために手を組み、戦いへと身を投じることになった主人公とアイリス。
しかし、未だ姿を見せぬ残りの魔剣や、天災を人為的に起こさんとする聖剣使いたちなど敵も多く…?