追放されるたびにスキルを手に入れた俺が、100の異世界で2周目無双
日之浦拓(HJ文庫)
2周目チートと超強力スキルをフル活用で100の異世界を無双し直す、強くてニューゲームな異世界冒険譚。
勇者パーティからの追放に数多の異世界転移に強くてニューゲームにと、とにかく盛りだくさん。
というか、主人公一人だけに色々な要素詰め込みすぎでそりゃ無双も当然である納得しかない作品。
ただ、100の異世界を経験済みというのはスケールが大きすぎて十全に表現しきれていない感がありますが。
スキルと過去知識が便利ってだけで、主人公自身にはあんまりに歴戦の強者感はないですし。
他に変わっている点としては、追放ものでありながらも、それが意図的なものであるところでしょうか。
宿命とはいえ、自分から追放されるように動かないといけないのはツライ。しかもそれを百回という…
ラブコメ面は追放仲間となったルナリーティアがメインヒロインであることは間違いなし?
主人公は100の異世界で100の勇者パーティに追放されないと元の世界に戻れないという宿命を負った青年。
宿命を果たすも、かつての仲間を救うために「追放スキル」を用いて100の異世界をやり直すことに。
喜怒哀楽が豊かで調子に乗りやすい、しかし仲間想いな性格をしており、追放のたびに肉体が
リセットされることもあってか、達観したところはなく、精神年齢は若者のまま大して成長していない。
ヒロインは気さくなエルフ。
三巻の時点では特に際立ってお気に入りのヒロインはなし。
現時点(三巻)においての評価はC。
主人公の持つ超強力スキル×100と、2周目ゆえの知識アドバンテージゆえのイージーモードっぷりが素敵。
それでいて、変化の影響から1周目ではわからなかった意外な事実がしっかり描かれているのも
やり直しの醍醐味があって気持ちの良い読み味。これぞ正しきご都合主義と言えるでしょう。
キャラに関しては、百回の追放にも折れずに仲間の幸せを願い、力を振るう主人公が格好いい。
……のですが、膨大な経験の割に三下感が抜けない人格に少々違和感も。
本筋は5つ目までの2周目異世界をハッピーエンドに導くことに成功。しかしその裏では不穏な気配が…?