シャインポスト 駱駝(電撃文庫)
絶対アイドルを目指すため、君と少女たちが光り輝く物語。
大枠としてはアイドルグループの育成もの、といったところでしょうか。教官ものの亜種ですね。
訳ありな主人公が担当アイドルの抱える悩みや問題を解決し、成長させていくという王道のエンタメです。
主人公が担当するアイドルユニット「TiNgS」は物語開始時点で三十人の観客すらも集められず
その上、二ヶ月後に約二千人入る広場を埋められなかった場合、解散という崖っぷちスタートなわけですが
それだけに、夢への希望を原動力に幾多の壁を乗り越え、困難を突破していく逆転劇が熱い。
ラブコメ面は今のところ進展なし。というか、この作品ラブコメやるのだろうかそもそも。
主人公は大きな夢を抱くも、小さな成果しか上げられないアイドルユニット「TiNgS」の人気を上げるため
芸能事務所「ブライテスト」社長にして従姉である日生優希に招聘された敏腕マネージャーの青年。
嘘をついている人間が輝いて見えるという特殊能力を持っている。
物腰穏やかな性格で責任感が強いが、それゆえに何でも一人で抱え込みがちなところも。
マネージャーとしての手腕は優秀で、情熱も人並み以上、実績も申し分なく、業界では名が知られているが
やりすぎてしまったがゆえに仲間たちを壊し、調和を乱してしまい、前の事務所をクビになった過去がある。
ヒロインは前向きな元気娘、クールな真面目娘、自信家なお調子者、健気な演技娘、オバカなダンス娘。
三巻の時点では特に際立ってお気に入りのヒロインはなし。
現時点(三巻)においての評価はC。
良くも悪くも定番のスポ魂的アイドル育成物語といった感じで、特殊能力持ちの主人公がアクセント。
ただ、一巻を読んだ感じ、ラブコメ展開はなさそうなのが個人的にはマイナス点でしょうか。
無論、年齢差と主人公のマネージャーという立場を考えれば正しくはあるのですが…
これがラノベ作品であるということを踏まえると、アイドル成長物語だけだとヒキが弱い印象も。
話自体はわかりやすいですし、芸能界特有の汚い要素も今のところ見当たらないのはいいんですけどね。
本筋は格上のアイドルとの三番勝負を最高の形で終わらせた「TINGS」は遂にメジャーデビューへ。
あとがきで一つの区切りと書いてありましたが、四巻は出るのだろうか…