コスプレ義妹と着せかえ地味子 五月什一(MF文庫J)
コスプレイヤーな義妹とモデル志望の地味子との着せ替えラブコメストーリー。
内容としては夢と写真がテーマになっている青春物語ですね。メインヒロインである眠夢の趣味が
コスプレということもあり、挿絵はコスプレ姿をはじめとした華やかなものが多いです。
ただ、設定とあらすじを読んだ時点で期待していたほどのラブコメ要素はない印象。
変に拗れた展開や嫌な人間が出てくることはないので、サクサク読み進めることはできるのですが…
ラブコメ面は主人公を巡ってヒロイン二人が争う三角関係展開になるのかな?
主人公は父親の再婚でできた義妹の趣味がコスプレだとわかり、それを肯定するためにカメラを始めた少年。
自分に自信がなく、気弱で善良な性格をしており、なよなよしさが先に立つタイプで一見頼りなさげ。
平凡を自称し、自分のことは適当で無頓着、不器用だが、誰かのためならばどこまでもストイックに頑張れる気質で
実際、新しくできた義妹のために「頼れる兄」になるべく努力を重ね、そうあるように振る舞い続けている。
唯一の家族である父親がほとんど家にいなため、自分のことは自分でやるという考え方が根強い。
色恋には鈍く、下心なしで思っているままをそのまま口にするため、それが無自覚の口説き文句になることも。
ヒロインはレイヤーな義妹、モデル志望な級友。
一番のお気に入りは母親の再婚によって主人公の義妹となった後輩、桜庭眠夢。
背中まである明るく柔らかなベージュの髪の、そこらのモデルやアイドルでは勝てないレベルの美少女。
主人公との初対面時はクールで人見知りと取っつきにくい感じだったが、彼が無自覚に好感度を上げまくった結果
半年後の再会時には距離感激近、ベタベタで甘々な義兄ラブ妹に変化していた。
コスプレが趣味だが、周囲にはそれを隠している。
現時点(一巻)においての評価はC。
キャラに関しては、義妹の眠夢に頼られる兄になるためだけにひたすら頑張る兄馬鹿な主人公が好感度大。
判断基準が頼れる兄の行動として正しいか否かだったりと、シスコンが過ぎる気もしますが。
まあ、これだけ自分のことを思って動いてくれる男の子を見ればそりゃ眠夢も惚れて止む無しですわな。
それにしたって半年でキャラが変わり過ぎですが。ツンからデレへの落差が激しすぎである。
ただ、写真撮影が話の軸になっているせいか、展開自体は起伏が少なくやや地味な感があるかも。
本筋は主人公がコンテストに出した写真が切欠で、ヒロインにスカウトの誘いがきて…?