S級ギルドを追放されたけど、実は俺だけドラゴンの言葉がわかるので、
気付いたときには竜騎士の頂点を極めてました。

                                            三木なずな(富士見ファンタジア文庫)



世界最高の竜騎士が仲間(ドラゴン)とともに果てなき世界を無双するファンタジーストーリー。
大枠としては追放からの成り上がりものですね。竜が人間社会で運搬や戦闘で使役されている
という世界観なので、主人公の「竜と会話ができる」能力は一見すると地味なようで正にチート。
まあ、それを考慮しなかったとしても、相手は生物なのにぞんざいに扱いまくる他の人間がアホ過ぎるのですが。
ぶっちゃけ、何故この世界って竜の反逆で大被害を被らないのか? と疑問に思うほどです。
だからこそ、主人公の特異性と優しさが輝き、活躍に爽快感と納得しかないのですけども。
ラブコメ面は今のところ進展なし。所有ドラゴンは雌ばかりなのである意味ハーレムではあるw

主人公は超一流の竜騎士集団であるS級ギルド「リンドヴルム」から追放されてしまうも、自らのギルドを立ち上げ
竜と会話ができるという常識破りの能力を活かし、規格外な竜騎士として名を馳せていく少年。
物腰穏やかで温厚、思慮深い性格。ドラゴン・ファーストの信念を掲げている人格者で
ドラゴンのためであればお金も手間も惜しまないし、自分を侮辱する相手への土下座も厭わない。

ヒロインは仲間なドラゴンズ、純粋無垢な姫。サブに尊大なお嬢様、朗らかな看板娘なども。
三巻の時点では特に際立ってお気に入りのヒロインはなし。

現時点(三巻)においての評価はC。
ご都合主義展開が多いためサクサクと上手くいきすぎる感こそあるものの、それだけに読みやすさは抜群。
キャラに関しては「ドラゴン・ファースト」を掲げ、その信念を貫き続ける主人公が好感度バッチリ。
そんな彼の仲間となるドラゴンたちも、個性豊かで頼りになる面子揃いで賑やかさも申し分なし。
(人間の)メインヒロインである姫様は命を救われて一目惚れというファンタジーのお約束展開でしたが
テンプレだからこその癖のない可愛らしさが逆に引き立っていて良い感じかと。
本筋は数々の依頼をこなし名をあげ、ドラゴンたちと契約することで強さを増していく主人公ですが、さて。