大罪ダンジョン教習所の反面教師 御鷹穂積(富士見ファンタジア文庫)
元最強のダンジョン案内人が唯一無二の教官となって生徒を導く王道ファンタジーストーリー。
大枠としてはダンジョン攻略+教官ものですね。あらゆる人の欲望を叶える大罪ダンジョン。
階層ごとに異なる特徴を持つ全七層の危険な迷宮へと挑むためには国から認められた教習所に通い
免許を手にしなければならない。という世界観で、主人公は前述の教習所の教官を務めています。
主人公は教官としては不真面目であるため周囲からは侮られていますが、実は最強クラスの実力者。
というカタルシス要素の強い設定になっており、それゆえに彼が実力を発揮するシーンは爽快感抜群。
ラブコメ面は今のところ進展なし。フラグが立っていそうなヒロインは何人かいるようですが…
主人公は普段はダンジョン探索免許を与える学校の教師だが、実は凄い能力を隠している最強の探索者。
普段は授業態度の悪さから反面教師と呼ばれ、探索者としての能力や腕前を生徒達から侮られている。
無気力で自堕落、ズボラで面倒くさがりな性格だが、生徒思いであり、忠告やフォローは欠かさない。
自己顕示欲やプライドが皆無で、悪口や注意を受けたり情けない姿を見せることを全く気にしないでいる。
万年金欠だが、それは自身の探索装備と寝たきりの妹を生かすのに莫大な費用がかかっているため。
ヒロインは純朴な教え子、優等生なハーフエルフ。
サブに妹分な羊亜人、毒舌ハーフリング、妖艶な雑貨屋店長なども。
一番のお気に入りは主人公の授業を受けている「第四階層探索免許」持ちのハーフエルフ、モネ。
金糸のように輝くツインテール、ハッとするほどの美しい顔、白く弾力に富んだ肌、豊満な胸部、少し尖った耳。
そこに加え、ツリ目がちな瞳、鋭い眼光、近寄りがたい雰囲気、刺々しい口調が特徴的な美少女。
探索者としての異名は「光芒一閃のモネ」だが、人格者としての評判から「聖女モネ」とも呼ばれている。
教官資格も持ちながら更なる免許の取得を進めたり、孤児院の運営を支援していたりと向上心が強く
高潔で面倒見がよい、意識の高い自信家だが、ハーフエルフであるがゆえに他者に否定されることに人一倍敏感。
主人公に対しては、時と場合に応じて呼び捨てに加え「センパイ」「先生」と呼称を使い分けている。
現時点(一巻)においての評価はC。
教習所が舞台+主人公は教官であるため、ダンジョンパートよりも教練パートの割合のほうが多い印象。
第八階層が物語上の最終目的地であることを考えれば、話が進めば比率はひっくり返りそうではありますが。
キャラに関しては、表面上は無気力かつ投げやりでありながらも、ちゃんと生徒を大事にしていたりと
イザという場面での頼れる大人感、それでいて独りよがりにならず他人を頼れる主人公が格好いい。
ヒロインたちをはじめとした、彼のことを慕う生徒たちとの関係も見ていて微笑ましいです。
本筋は妹を取り戻すため最強の探索者に戻り、パーティーを再結成するべく主人公は動き出し…?