肉の原見さん   竹井10日(MF文庫J)



お肉が地球を救う!? 少し不思議なグルメラブコメディストーリー。
内容としてはヒロインたちと様々な肉料理を食べにいくことがメインの、いわゆる飯テロもの。
しかも、作中に登場する料理店は実際に存在しているお店であるため、飯テロ感はマシマシです。
けれども、平和に肉を食べているだけの日常ラブコメで終わってくれないのが実に竹井10日節。
肉を食べるだけ。なのに世界が改変されて死んでいた人間が生き返ったり、時の流れが変わったりと
摩訶不思議な展開が発動。まあ、よく考えれば発端で自称未来の主人公とか出てきてますもんね…
ラブコメ面は今のところ進展なし。

主人公は唐突に現れた未来の自分を自称する老人に「JCとメシを食いに行ってくれ」と懇願され
無理矢理入れられた連絡用アプリに従って高級焼き肉店に行くことになった高校二年生の少年。
余計なことをするなと言われると、余計なことをしたくてたまらなくなる性分で、よく騒動を起こしており
更に基本的な言動がアホっぽく適当過ぎるため、どこまで真面目で本気なのかわかりにくい。
ナルシストではないが自分が美少年であることを自覚しており、実際女子にモテている。

ヒロインはお肉大好きな幼馴染、クールなJC、ハーフ金髪爆乳関西弁JC。
一番のお気に入りは未来の自分を名乗るお婆さんに頼まれ、主人公と食事へいく中学二年生、藤間雛鶴。
乱れることなく几帳面なほどに切り揃えられた黒髪に、天使の彫像のように整った顔立ちの巨乳美少女。
雰囲気はクール系だが、意外に毒舌で感情豊か、そして年齢相応に小市民だったりする。

現時点(一巻)においての評価はC。
この作品、食事描写が美味しそうすぎて、空腹時に読んだらかなりツライことになると思います。
あと、メインヒロインである原見さんによる肉の解説と豆知識も地味に勉強になります。
そりゃこんな美味しそうな肉料理のためなら原見さんも他人の命すら平然と賭けますわな。
……いや、賭けないか。原見さん、文字通りの肉食系女子過ぎで存在感抜群である。ハンバーグは飲み物!
一方、物語の主役であるはずの主人公は思いっきり原見さんにインパクトこそ食われてる感がありますが
何気にコイツはコイツで曲者感満載。確信犯的に他人を振り回す問題児といった感じがヤバイ。
主役二人がこんな感じであるがゆえに、常識&ツッコミ役をこなさないといけないJC組が不憫である。
本筋は原見さんと一緒にJCたちとご飯を食べにいっているせいで世界が異変が起き始め…?