気づけば悪役皇帝になってた俺氏の超平和戦略 氷上慧一(ファミ通文庫)
オーガ皇帝の再来といわれ異世界で大歓迎された青年が悪の皇帝プレイで世界を救う異世界救世譚。
大枠としては異世界(ゲーム世界)転生ものですね。転生先は皇帝、役立つスキルも転生時に配布済み。
味方も頼りになる面子揃いな上、最初から大半が友好的と、一見するとイージーモードっぽいですが
原作であるゲーム通りに進めば悪の皇帝は解放軍であるゲーム主人公に打ち取られる運命なわけで…
それを覆さんとスキルやゲーム知識、バグ技を駆使して足掻き、望む未来を目指す主人公には頑張れの一言。
まあ、所属が所属なので客観的には悪側なのですが、正義の皮を被った敵も相当に悪だからなぁ。
ラブコメ面は今のところ進展なし。大国の皇帝ということで、モテモテではあるのですが…
主人公は事故で命を落とした後、大好きなSRPGの世界の悪役側の皇帝に憑依転生した青年。
折角得られた居場所を守るため、ゲームで培ったストーリー知識を活かして負けフラグ回避を目指す。
生前では生まれついての鬼のような見た目で恐れられ、不遇の人生をおくっていた。
温和で善良な性格で、他人に迷惑をかけたり、騙したりするのは苦手。
また、気弱で流されやすいところがあるが、理不尽な悪に怒りを見せる気性の激しい一面も。
ヒロインはツンデレな妹皇女、アホの子な邪教巫女、おっとり系&はねっかえりなダークエルフ姉妹。
一巻の時点では特に際立ってお気に入りのヒロインはなし。
現時点(一巻)においての評価はC。
戦記ものの割にはノリが少し軽すぎるというか、悪い意味でライト感が強すぎる印象。
主人公も破滅を恐れているのにやや真剣さが足りないというか、ゲーム感覚が前面に出過ぎている感が。
味方側の村人が虐殺されてブチギレても、場面が変わるといつものテンションに戻りますし…
王としての才とスキル、そしてゲーム知識で無双する様は見ていて爽快なんですけどね。
ヒロインたちもクセの強い面子揃いとはいえ、主人公を慕う姿が可愛いのは間違いないですし。
本筋は主人公の知識と指揮によって敵の大軍を撃破し、ひとまず危急存亡の状況を乗り切るも
未だゲーム主人公は健在、世界を陰から操る組織の存在、ゲームからズレ始めた世界など、前途は多難。