魔眼で始める下剋上 箕崎准(角川スニーカー文庫)
魔眼と眷属少女の超鬼畜で過激なHバトルアクションストーリー。
主人公の持つ力が「一人につき一回、どんな事でも命令できる絶対順守の魔眼」である上、眷属契約という
心と体の繋がりを持つ事で強大な力を得ることが可能な契約をヒロインと交わす展開があることからわかるように
エロ描写、というか性行為の描写が割とガッツリとあります。当然挿絵も肌色成分多めでお色気度マシマシ。
バトルパートも、魔眼の能力的に毎度圧勝なのかと思いきや、制約の問題もあって結構緊迫感があります。
あと、復讐要素がありながらも、絆の暖かさや熱さのほうが目立つがゆえにダーク色が濃すぎないのもグッド。
ラブコメ面は今のところ眷属という名のハーレムメンバー(肉体関係あり)が二人。
主人公はダンジョンに眠る古の魔女ヴィノスと契約し、魔眼を入手した最下層民の少年。
調子に乗りやすく、行動は行き当たりばったりと思慮が浅いが、思い切りのよい性格ともいえる。家族想い。
立場が上の者、強き者には敵対的だが、自分と同じような立場になってしまった弱き者には弱いのが弱点。
美少女ハーレムが夢だったりと、一見色恋には軽薄だが、受け入れた相手は家族同然に大切にする。
ヒロインは勝気な姫騎士、ボクっ娘魔女、陽気なハンター。
一巻の時点では特に際立ってお気に入りのヒロインはなし。
現時点(一巻)においての評価はC。
あらすじでは超鬼畜とありますが、作中におけるヒロインとの関係は純愛……とまではいかずとも、異能行使には
同意がないとダメな設定であるため、きちんと絆を結んでいく過程があるので気持ちよく読み進められます。
そもそも、行き当たりばったりなバカが主人公のキャラなので、雰囲気が軽くなりがちですしね。
その分ヒロイン側がシリアスな背景や事情を前面に出していますが、だからこそそんな彼女たちと絆を結び
受け入れ、関係を持ち、家族にしていく主人公の懐の広さとまっすぐさが爽快なわけですし。
本筋は容赦ない侵略を続ける帝国打倒のため、古の魔女と仲間を集める冒険を開始する主人公一行ですが、さて。