リア王! 若桜拓海(HJ文庫)
スペックは高いのに、色々残念な非リア充な主人公とその下僕たちの立志伝ぽい物語。
とりあえずシェイクスピアの作品とは何の関係もありません。
とにかく主人公がエキセントリックすぎるので、このキャラを受け入れられるかがポイント。
個人的には、一本筋が通ってるのならどんな個性でもOK派なので気にはなりませんでしたが。
内容的には成り上がり要素のある学園コメディといったところでしょうか。
主人公が基本野望一直線であるため、恋愛要素は今のところ薄めですね。
主人公はリア充の王、リア王を目指すことを決意した少年。
天上天下唯我独尊な人格で、更には傍若無人、厚顔無恥というトリプルコンボ持ち。
物心ついたころから王になるべくして生まれてきたと確信し、今まで生きてきた。
常に不遜な物言いで俺様王様キャラ。客観的にはどう見ても重度の厨二病患者である。
しかし本人は至って本気であり、心の底から自分を信じている。ある意味超大物。でも非リア充。
とはいえ、口だけの男ではなく、スペックも相応に高い。
観察眼に優れていて頭の回転も速く、学力はその気になれば全教科満点を取ることすら可能で運動能力もチート。
が、致命的なまでに常識がなく、典型的な「知能は高いが頭は悪い」人間だったりする。
しかも、己の正しさを固く信じているため、皮肉が一切通じず、非常に話していて疲れるタイプ。
また、王としてのアイデンティティゆえに、非常に負けず嫌いというか自身の過ちを認めない。
能力と実力のみで人を評価する性質で、相手の人格や趣味嗜好で好悪を判断しないといったところも。
ヒロインはオタクなお嬢様、腹黒なご令嬢、正義感の強いハーフな後輩。
出番待ちとして、神を語る妹やオタクっぽい後輩がいる模様。
一番のお気に入りは才色兼備の大和撫子(表向き)、橘深月。
華族の流れを汲む名門のご令嬢で、大和撫子という言葉を体現しているかのような純和風の黒髪美少女。
おしとやかで品行方正。なごやかな性格で常に笑顔を絶やさない。また、クラス委員長でもあり人望ある。
しかしその本性は腹黒性悪毒舌女であり、ドS。
そのため、いつも本性を隠して過ごさないといけないことに不満を持っている。
貞操観念が非常に強く、同時に思い込みが激しいため、事が色恋方面になると暴走することもしばしば。
現時点(二巻)においての評価はB。
こういう突き抜けた方向性の作品は、個人的には大好きです。
細かいところを気にすることなく、勢いで読めてしまう感じ。
主人公の頭が回るので、話がサクサク進むのも読みやすくていいですね。
ヒロインのキャラがいいだけに、ラブラブ系の空気は全く期待できそうにないのが残念なところですが。
とはいえ、やってることは完全にハーレム作りなので続きには期待がかかるところです。
しかしこの主人公、本編開始まではどういう生活送ってきたんだろうか…