異世界で最強の装備は、全裸でした 初美陽一(富士見ファンタジア文庫)
装備至上の世界で全裸が無双する異世界全裸ファンタジーストーリー。
タイトルからして明らかにコミカルかつお馬鹿な空気が漂っていますが、その推測は普通に正しいです。
装備の強さ=戦闘力な世界で、世界を装備しているという主張の元全裸で無双する少年。
そして彼に助けられ、憧れを抱いて自身も全裸に目覚めていくヒロインたち。
そんな見た目だけで判断すればヤベーのしかいない面子が、戦いに飛び込み人々を救っていくわけですが
…うん、結果だけならば英雄そのものなのは間違いないのですが、全裸に助けられる人々が不憫すぎる。
いやまあ民衆側もノリが良すぎたりご都合解釈全開だったりと大概なので案外問題ないのかも?
ラブコメ面は一巻終了時点でヒロイン三人を娶ることが確定。増員はあるのか。
主人公は物心つく前から人類不可侵の危険領域「神々の死境」で、ひとりサバイバル生活をしていた少年。
強大な魔物、あるいは一国の王を前にしたとしても泰然自若とマイペース極まりないが
その性根に邪心は欠片もなく、素直で常に己の心に正直な性格をしており
対人経験の浅さゆえに正義感や慈悲の心は薄いが、女の子を助けられないのは嫌だと思っている。
色恋には基本無知だが、ヒロインたちから迫られる(特に変態的に)と動揺してしまう。
ヒロインは責任感強き姫騎士、思い込みの激しい聖女、恥ずかしがりな女戦士。
一番のお気に入りは「剛地不動将」という名で怖れられる全身鎧の戦士、エクリシア=サンドライト。
兜と鎧の中身は、美しい銀色の髪、愛らしい顔立ち、円らな双眸の小柄で儚い、妖精のような美少女。
内気で喋るのが苦手な言葉少なで恥ずかしがりや(常に兜を被り全身鎧なのはそのため)な性格。
家訓に従い、初めて素顔をさらした男性、すなわち主人公に生涯を捧げるつもりであり
将来は彼と夫婦になって主人公を開祖とする「流派・全裸道」を支える女になろうと決めている。
現時点(一巻)においての評価はC。
題材が題材なだけに、挿絵の肌色率(主人公含む)は高いのですが、あんまりエロさを感じない…
肝心のヒロインズが全裸に目覚めてからは変態性を前面に押し出し主人公をも振り回してくるので
引いてしまう気持ちのほうが強いというか。何気にパーティーで一番まともなのが主人公なんだよなぁ。
いや勿論モブのほうが圧倒的に常識人なのですが、一応彼は望んで全裸になっているわけじゃないですしね。
まあ、ヒロインたちが心の底から楽しそうなのはわかりますし、根が善人なのも間違いないわけで。
だから「公然わいせつ罪だろ」というツッコミはしてはいけない。したら負けである。
本筋は北からくる魔軍や闇黒の女神といった人類の脅威を撃滅し、世界は平和に…かと思いきや
今度は南から見たこともない魔物の襲来という新たな人類の危機が発生した模様。