栽培チートで最強菜園 九頭七尾(GA文庫)
最強スキルから作り出されるトンデモ菜園による圧倒的無自覚無双コメディストーリー。
スキル「家庭菜園」。無から野菜や果物などを作り出すことができる、一生食うに困らない有用スキル。
…かと思いきや、シュールなことに木に肉なったり畑から魚が獲れたり、鉱物や水まで育てることができ
トドメに防壁やゴーレムまで生成が可能で魔物との戦闘どころか、一人で国に戦争すら挑めるであろう
突き抜けたなんでもありっぷりで、もう見てる側としてはそのチート具合に笑うしかないですね。
まあ、スキルを持つ当人は悪用を欠片も考えない、己の力の自覚に乏しい善人なのでシリアス色は皆無ですが。
ラブコメ面は今のところ進展なし。主人公には本命がいるようですが…
主人公は十五歳の成人を迎えるも、何故か「家庭菜園」という一見役に立たなそうな加護を与えられた少年。
良く言えば素直でお人好し、悪く言えば短絡的で警戒心が薄く、内心がわかりやすい性格。
両親がおらず妹と二人暮らしだが、妹はぐうたらであるため家事全般を担当している。
昔優秀な冒険者だった父への憧れ、そして思いを寄せているシーファともっと一緒にいたいがために
冒険者になりたいという夢を抱いていたが、得たギフトが戦闘に不向きだったため、夢は儚く散った。
ヒロインはぐーたらな妹、常識人な幼馴染、天然気味な年上幼馴染。
一番のお気に入りは近所に住んでいて昔から付き合いのある年上の幼馴染、シーファ。
レアなギフト「女帝の威光」を有していることもあり、若干十八歳でBランク冒険者を務めている天才。
クールというか、あまり感情を表に出さない性格で、対人関係では凄く不器用なところがある。
現時点(二巻)においての評価はC。
有する力は最強、しかしやっていることは無自覚無双とスローライフという落差にほっこりする作品。
商人に目をつけられたり、幼馴染の家の危機を救ったり、魔物の群れに突っ込んだりとイベントは多いも
どれだけ周囲が驚愕しても主人公は無自覚なままなので結果として世界は平和なんですよね。
常識人(特に幼馴染のアニィ)からすればツッコミどころのオンパレードで心労は多大でしょうが。
読者としても「どう考えても家庭菜園の定義から外れまくってるよね?」という疑問に拘ったら負けです。
本筋は領主に能力がバレるもおとがめなしで一件落着。そして曲者な居候が二人増えましたが…?