コワモテの巨人くんはフラグだけはたてるんです。 月夜涙(ガガガ文庫)
自己肯定感低めな巨人くんが、自分を好きだと言えて、誰かを好きだと言えるようになるまでの物語。
身長が高くてコワモテと、外見のせいで周囲の人間から怖れられているが中身は心優しき主人公。
ひょんなことからそんな彼の魅力に気付いて好意を抱き、距離を詰めていくヒロインたち。
いいですね、こういう外見で損をしている少年が正当に中身を評価されていく、という構図は大好物です。
実際、この作品の主人公は外見以外は目立った欠点がなく、モテても納得な人柄をしていますしね。
ラブコメ面は今のところ進展なし。タイトル通りフラグだけはどんどん立っていっているようですが。
主人公は体が大きくてコワモテな、しかし誰よりも心優しい小説家の卵な少年。
三白眼で目つきが鋭く、額には傷跡があり、身長は2m超え、いつも無表情で眼光が鋭過ぎと
絵に描いたようなコワモテであるため、初見の人間には怯えられ、学校では悪い意味で目立っている。
しかしその中身は真面目で実直、物腰穏やか、礼儀正しくお人よしな性格。誰に対しても敬語。
自己肯定感低め、約束には誠実、妹を溺愛していて猫舌で甘党、趣味は家庭菜園、小説創作&読書、料理。
成績は優秀で、文才はネットに投稿していた小説が書籍を持ちかけられるほど、とギャップの塊。
見た目通りなのは身体能力で、その戦闘能力は熊を撃退できるレベルだったりする。
色恋沙汰は未経験で鈍感だが、思ったことを素直に口に出すため、無意識に女性を口説くことも。
ヒロインは現役JKなアイドル声優、完璧超人な生徒会長、引っ込み思案な級友、男が苦手なギャル。
昇格候補にコスプレ好きなボクっ娘や婚活中の合法ロリ教師なども。
一番のお気に入りはある事件以来、主人公に好意を寄せている本屋の看板娘なクラスメイト、繭原糸那。
前髪が長く、目元が隠れている水色のお下げ髪が似合う、物静かそうな美少女。
内気で引っ込み思案な性格ゆえにいつも物静かで決して感情を表に出さないように振る舞い
目立たないように過ごしており、コミュニケーションも苦手だが、好きなラノベの話になると饒舌になる。
その一方で、イザとなれば大事な人の為に立ち上がることができる勇気の持ち主。
高校一年生の時の夏休み、飼育委員として一緒に仕事をした際、暴れだした馬に激突されそうだった
ところを主人公に身を挺して助けてもらったことがあり、それ以降彼に好意を抱いている。
現時点(三巻)においての評価はC。
タイトル通り先にフラグを立てるのは主人公側で、ヒロイン側は無自覚な口説きにたじたじですが
実際のラブコメ模様はヒロインが難易度極な主人公を攻略していく、という形になっている感じですね。
キャラに関しては、主人公のコワモテ巨人なのに心優しく口調も常に敬語というギャップがインパクト抜群。
縁あって彼と親しくなっていくヒロインたちも年頃の女の子としての可愛らしさを存分に見せてくれますし
彼を見守る家族たちも暖かさと優しさに溢れているので、まるでホームドラマのような心温まる物語が楽しめます。
本筋は主要ヒロイン全員の当番回が終了するも、新ヒロインらしき存在の影も…?