魔王なオレと不死姫の指輪 柑橘ゆすら(HJ文庫)
美少女揃いな魔物娘たちと、魔物使いの主人公が織り成すバトル&ラブコメディ。
ポケモンよろしく、魔物を操って戦う魔物使いが存在する現代日本が舞台の作品です。
当然バトル要素がありますが、メインはコメディよりのラブコメ。
こういう合法でハーレムができる設定は大好物です。まあ肝心のヒロイン数は思ったより増えませんでしたが。
ラストは数年後、主人公が魔王となり、世界が平和になった世界でのハーレムエンド。
権力使って一夫多妻制に法改正して、ちゃんと法的にもハーレムをOKにしたのは素晴らしいの一言。
主人公はある日突然魔物使いとして認定された少年。
当然魔物使いとしてはド素人なのだが、才能は物凄いらしく、巻を経るごとにどんどんチート化が進む。
普段はヘタレで優柔不断だが、イザというときは腹をくくり、窮地でも冷静に動くことができる。
家庭の事情(主に妹のせい)で拘束から脱出するのが得意。
母子家庭で母親が海外に出張しているため、家事全般をこなしている。
妹がいるのだが、性的な意味で危険(薬を盛る&下着を盗む)なため家事を任せられず自分でやるしかなかったり。
また、人並以上に色恋に興味があるも、寄ってくる女子(特に妹)には問題ばかりという不憫さ。
ヒロインはクールな不死族娘、幼馴染な巨人族娘、ちびっこな龍族娘。あと超ブラコン妹。
一番のお気に入りは不死族(グール)の少女、ゾンミ・ラ・マッケンシー。
耐久力に優れ、身体をブチ抜かれようと頭部を刺されようと四肢をバラバラにされようと死なない。
ただし光属性の攻撃(太陽の光)には弱く、昼間は日傘が必須。薄暗くジメジメした場所を好む。
人間体の時はクールで清楚な美少女。性格も外見通り真面目そのもので忠義心が強い。
が、種族の人気がないためか、褒められることに慣れていなかったりも。
また、色恋沙汰に弱く、とても純情。実は一国の王女。
評価はC。
世界観がわかりやすく、才能のある主人公、個性的なヒロインたち、と素材が揃っていた印象。
ラブコメとシリアスとバトルのバランス&メリハリも良かったですし。
ただ、魔物使いという設定があるんだから、主人公にはあんまり直接戦闘をしないで欲しかったですかね。
そのせいで、最初に期待していたものから少しズレてしまった感があるというか。
後は、綺麗にまとまっていたとはいえ、全体的に巻き&大味展開が多かったのも残念なところ。
それに、ハーレムエンドは良いのですが、それならまだまだヒロインを登場させても良かったと思いますし。