ゲームティーチャー斉藤太のJKプロゲーマー調教講座 ゆあん(ファミ通文庫)
競技ゲーム甲子園が開催されることになった日本を舞台にしたゲーマー教師とワケあり部員の部活青春物語。
PCゲームで行う競技「eスポーツ」がオリンピックの公式種目に採用され、それに伴い日本では
競技ゲーム甲子園が開催されることになって、全国の高校で続々とゲーム部が新設されはじめた。
というのがこの作品の世界観で、主人公は顧問として部員たちとゲーム甲子園を目指していくわけですが…
ゲームと教育という、一見すると相容れないふたつを上手く組み合わせ、活用して真っ当な部活ものとして
成立させている構成はお見事の一言。なお、タイトルに調教とありますがエロ要素はないです。
ラブコメ面は今のところ進展なし。まあ、主人公は教師でヒロインは生徒なので仕方がないのですが。
主人公は毎晩ビール片手にエロゲーに興じる隠れゲーマーの高校国語教師独身二十五歳。
普段は抜けたところがあり、生活能力も低め、更には女性にモテたりアピールするためにかけるお金や時間が
あるのならばそれらをゲームに費やすことを優先する、など私人としては割とダメ人間だが
ゲーム教師としての熱意や能力は時折目を見張るものを見せることも。
ヒロインはイマドキJK、嗜虐趣味な生徒会書記。サブに声優志望の眼鏡娘や眼鏡巨乳同僚教師なども。
一番のお気に入りは生徒会長に頼まれて入部してきた生徒会の書記を務める一年生、神崎悠珠。
入試トップの学力の持ち主で品行方正だが嗜虐趣味を有しており、のちに「デビル・サマナー」の異名を得る。
驚くほど艶やかで真っ直ぐな黒髪と白い肌、そして小柄で愛らしい容姿が特徴の貧乳美少女。
その丁寧な口調と美しい所作に違わず、おしとやかで礼儀正しく真面目な性格をしており、向上心も高い。
また、優等生らしく切り替えが早く、分析力にも長けており、時間を無駄にしないという感性の持ち主。
自身の貧乳にコンプレックスがあるらしく、それを刺激されるような事柄に対してはブラック化する。
現時点(一巻)においての評価はC。
ゲームが公的なスポーツとして認められている、という世界観が実に羨ましい。
内容そのものは先生としてワケありな部員たち一人一人としっかり向き合って問題を解決していく、という
王道の教育物語に仕上がっていますし、ギャグはあってもふざけてはいないところが好印象。
キャラに関しては、最初は面倒くさがりながらも、自らの趣味でもあるゲームを教える楽しさを見出していき
生徒達と一緒に奮闘する主人公がちゃんと「先生」していて良い感じ。
部員側も癖こそ強いものの、根は善良な面々なので不快感を覚えることもないですしね。
本筋は一巻ラストで見事にG甲子園地区予選を突破。全国の強敵たちとの戦いが楽しみなところ。