勇者と勇者と勇者に愛されすぎて修羅場 猫又ぬこ(講談社ラノベ文庫)
魔族を救うため、エッチな女勇者×3と同時に付き合うことになった魔王子の修羅場回避ラブコメストーリー。
大枠としては勇者と魔王(厳密には魔王子)ものですね。修羅場回避が話の軸になっています。
ヒロイン全員が特殊性癖持ちで好戦的、その上で主人公にベタ惚れという状況が色々な意味で酷過ぎる。
これで主人公が鈍感だったり俺様キャラだったらまだ救いがあったのですが、基本まともで真面目。
しかも心の声を聴く力を持っているがゆえにヒロインたちの心中が丸分かりとか、胃が痛いことこの上なし。
しかしこの能力はキャラの心中がわかりやすくはあるも、読者からすると二重会話文になるので少々読みにくい…
ラブコメ面はバレないように三股を維持しつつ運命の花嫁を探さないといけないというハードモードで…?
主人公は心の声を聴く力を持つ、勇者と結婚すると予知された魔族の王子。
真面目な性格で魔王の息子としての責任感が強く、民のためならば己の命を差し出すことも厭わない。
咄嗟の機転は利くほうだが、どうしようもない問題は先送りにしがちな傾向も。
異性の好みは料理好きな女性(家庭的な女性が好きだから)
ヒロインはドM勇者、むっつりスケベ勇者、甘えたがり勇者。
一番のお気に入りは外見聖女、中身むっつりスケベなドラコ王国の王女にして勇者、シエル。
腰まで伸びた煌めく金髪に透き通るような白い肌の、お嬢様然とした巨乳美少女。
清楚でおしとやかで民想い、勇者としての振る舞いを大事にしていたりと、聖女そのものな人格者だが
その本性は物凄いむっつりスケベにして性欲モンスターであり、貞操観念も問題だらけ。
弱点は方向音痴なこと。また、記念日だとか運命だとかロマンチックな言葉に弱い。
小枝や指すら含む棒状のものを、あらゆるものを切り裂くことができる聖剣にできる力を持っている。
現時点(一巻)においての評価はC。
チョロいけど、有する性癖と勇者という立場と力が問題すぎるヒロインたちに囲まれた主人公には同情の一言。
平和な未来のため、という大事な理由があるから後には引けないし、理想の解決策が全員と結婚する。
すなわち三股を正式に成立させるという客観的に見ればクズ男極まりない所業なのがまた悲惨。
そもそも、ヒロインたちの女性として評価できる部分が基本的に外見だけというのが…
即落ちチョロインなのはまだしも、常識的に考えてドン引きな性癖まですぐに暴露するなよとw
本筋は魔王城へ辿り着くまでに三股と自分が魔王子であることを告白し、なおかつ予知で示された花嫁の確定。
という、無理ゲー極まりない状況を円満に解決しないといけない主人公ですが、さて。