好感度120%の北条さんは俺のためなら
何でもしてくれるんだよな…… 本田セカイ(角川スニーカー文庫)
全肯定系女子からの愛情が止まらない、甘イチャ学園ラブコメストーリー。
初っ端から好意全開な女子に迫られる主人公、という構図のラブコメはそう珍しいものではないですが
メインヒロインは嫉妬はしても自分が愛されてさえいればOKと独占欲がなく、主人公の言動全肯定。
その上で主人公は他人の自分に対する好感度と、相手の感情を読み取る特殊能力持ちというのが
他の作品にはない、独特な味のある掛け合いを、そして新味の甘々さを産み出していると思います。
ラブコメ面は好感度120%なメインヒロイン、北条さんが押せ押せですが、他ヒロインの出方や如何に。
主人公は転校生にして好感度120%の北条朱雀に好かれ、迫られることになった男子高校生の少年。
他人の自分に対する好感度と、相手の感情を読み取る特殊能力を持っているが
野心や邪心はほとんど皆無であり、自由気ままで平穏な学園生活のためにしか能力は駆使しない。
面倒見がよく気遣いができ、どんな時でも誰かを見捨てるという発想が思い浮かばない性格をしている。
どちらかというと頭脳労働型で運動は得意ではないが、中学まで真面目にやっていた水泳は得意分野。
ヒロインは好感度限界突破なお嬢様、サブカル好きな友人、天真爛漫なリア充娘。
あと、サブにボーイッシュ妹と超ブラコン妹、腹黒副会長なども。
一番のお気に入りは、主人公が所属して言う現代歴史文学研究会の部長、虎尾裕美。
語尾に「あります」「ですぞ」をつけたり他者を「〜殿」と呼んだりとエセ軍人風の口調が特徴。
黒のミディアムストレートに、少し目尻に上がった美形顔、推定Eカップのバストを有するスタイルと
素ならかなりの美少女なのだが、普段は目元を隠す長さの前髪と眼鏡によって地味女子として潜伏している。
主人公以外とはほとんど話さないほどの人見知りで人目を避ける性格ゆえか、洞察力に優れており
また、何かと引っ込み思案ではあるが自己顕示欲はあるため、顔を出さず創作活動や動画配信を行っていたりも。
一度嵌った物事は時間を忘れて突き詰めるタイプであり、同時に負けず嫌いでもある。
とにかくサブカルが好きで腐属性持ち。特技はFPS系ゲームとイラスト描き。趣味はコスプレ。
現時点(二巻)においての評価はC。
主人公が特殊能力持ちなのに、それが北条さんの好感度の高さに驚く以外にあまり活かされていなかったり
何故好感度が高いのか、という部分にほぼ言及がなかったりと、話の展開に色々と首を捻る部分も多いですが
北条さんを気に入って可愛く思えるならば読む上での問題はないかと。なお、二巻でこれらの点は改善されています。
キャラに関しては、北条さんをはじめとしてヒロイン皆可愛いので終盤虐殺展開にならないでほしいところですが
現代日本が舞台である以上ハーレムエンドは難しいだろうからなぁ。どう纏めるのか気になるところ。
本筋は二巻で所属している同好会の存続問題が解決。あととりあげるとすれば北条さんの過去と実家くらい?