俺は1000の召喚獣を持っている。君は? 木村心一(富士見ファンタジア文庫)
1000のネコミミと変態がわんさか湧き出る召喚学園コメディストーリー。
それなりの数の召喚士と召喚獣が存在しているが、戦いよりもそれを仕事として活用するという世界観であるため
召喚士同士の戦争がメインであっても、軽さやアホさのほうが前面に出ていてシリアス度はほどほど。
しかし、召喚者がドスケベで変態であるほど有能な召喚獣を呼び出す事が出来て、使役能力も比例して高くなる。
という設定が面白酷すぎる。しかもこれ「何故そうなるのか?」という根拠が適当すぎますからね…
おかげで実力者は全員変態ということになり、狂気すら感じるカオスっぷりが猛威を振るっています。
ラブコメ面は同居人である坂田と互いに愛の告白をし、これでヒロインレースは決着っぽい?
主人公は召喚学校を首席で卒業するという目標を胸に孤島の召喚学校に入学した少年。
真面目で義理堅く、努力家な性格で、他人の為に身体を張れる強さと優しさを持っている。
色恋には年齢相応に興味もよくもあるが、小学生の時に女の子を傷つけてしまったことが原因で女性が苦手。
その上、触ることを怖がっているため、ラッキースケベが起きても興奮より恥ずかしさが勝ってしまう。
活殺自在の拳法「無明無影拳」の活人拳を修めており、それを活かしたマッサージは一撃必活。
悩みはルームメイトの坂田がベッドに忍び込んでくること。
ヒロインは天真爛漫な狐耳娘、姉御肌な狐耳娘、男装の同居人、小声な他校生。
サブに男好きな同級生、のんびり系関西娘、合法ロリな担任など。
一番のお気に入りはワケあって性別偽装中の寮のルームメイト、坂田ミオ。
大きな目、白い肌、小さな胸、可愛らしい顔立ち、そして優しそうな雰囲気を纏っている美少女。
良く言えば負けず嫌いなところこそあるものの、明るく人懐っこく愚直なまでにまっすぐな性格だが
悪く言えば考えが浅はかで不用心でポーカーフェイスが一切できないアホの娘。
また、嫌な顔や面倒くさいと思っている素振りは見せても、頼みごとを何でも引き受けてしまうところがある。
裸を見られることに快感を覚えるタイプの変態で、男に見られてもまったく気にしない。でも触られるのは駄目。
趣味は可愛い服や下着を集めること。夢は希代の大お嫁さんになること。
現時点(二巻)においての評価はC。
真面目で普通の感性を持っているがゆえに浮き彫りになる主人公と周囲との意識の違いが面白い。
いや、彼自身も真面目に変態になろうと努力していたりと客観的には大概ではあるのですが。
それにしても本当に変態だらけの学園である。突っ込んだら負けなのは承知なのですが、我慢できるかこんなの!
そんな破天荒な空気を引き締めるシリアス要素、主人公の目的の行く末も気になるところですが…
あと、バトルシーンで陣形に重きを置いているのが新鮮で興味深く読めますね。
本筋は願いを叶えるために首席で卒業しなければならず、それには召喚士同士の戦争で活躍する必要がある。
というのが基本骨子となるようですが、まだまだ不明瞭な点も多いですし先が楽しみ。