テキトー男の異世界スローライフ   藤山素心(HJ文庫)



楽してカネを稼いでキャバクラで豪遊したいだけのテキトーな男が贈る異世界転生ファンタジー。
大枠としては異世界転生ものですね。某狩りゲーに良く似た異世界が舞台になっているため
冒険やモンスターとのバトルがメインになってはいますが、主人公には魔法も無双もチートもないですし
そもそも世界の危機や悪の組織の暗躍、伝説の魔物の復活といったストーリー的な要素も皆無。
更には税金さえ払っていれば死んでも生き返るというお気楽な世界観なので緩く読めます。
ラブコメ面は今のところ進展なし。ヒロイン側からの好感度は高いようですが…

主人公は転生した先でモンスター娘キャバクラにはまり、仕事はしたくないが遊ぶ金は欲しいので
テキトーにクエストをこなして日々生活している元社会人の青年。
変に根性は据わっているが向上心や功名心は皆無で、物事を深く考えず、細かいことを気にしない適当な性格。
ただ、そうであるがゆえに大抵のことは受け入れる懐の広さがあり、意外に他者への気配りもできる。

ヒロインは優柔不断リーダー、トリガーハッピー女子、ゴスロリコミュ障姐さん、獣人キャバ嬢。
二巻にて残念系眼鏡町長や多産系半蛇女が参入?
一番のお気に入りはキノコマニアなゴスロリ姐さん、マリエラ・コスキヴィルタ。
目尻の下がった切れ長の瞳に、クールを通り越した無表情、そしてゴスロリ趣味な防具が特徴的な美人。
常に無口かつ無表情で口調も淡々、何を考えているかわかりにくく本人のコミュ力も低いため近寄り難さが強い。
クエストに行ってもキノコしか拾わないレベルのキノコマニアで、キノコの事となると途端に饒舌かつ
行動的になる変わり者だが、褒められると照れて嬉しがったりする可愛らしい一面も。

現時点(二巻)においての評価はC。
厄介事に首を突っ込んだりシリアスな背景に振り回されたりすることなく、ただただ己の快楽の欲求に従って
お気楽適当にスローライフをおくる主人公の姿が実に楽しそうで羨ましく思えます。
パーティーメンバーたちが問題児揃いなのでクエストのたびにトラブルが発生しますが深刻さはないですし。
というか、主人公の主目的が「モンスター娘キャバクラで遊びたい」って斬新すぎではなかろうかw
本筋は特にこれといった目的や目標があるわけでもないので、その日暮らしのハンター生活が続く模様。