百神百年大戦 あわむら赤光(GA文庫)
智勇以て天地鳴動の大戦に斬り込む、最古の少年神の最新神話。
数多の神々が互いの覇を争い、力の源泉「龍脈」を巡って果てなき大戦を続ける世界が舞台ということで
戦いあう主要キャラは当然神ということになり、高スペック同士のド派手なバトルが繰り広げられます。
龍脈が増えるごとに新たな能力を得て、更にはヒロイン候補になるであろう巫女までついてくるなど
厨二心をくすぐる上、自然にヒロインが増えていくハーレム展開に期待できそうな設定が素晴らしい。
ラブコメ面はヒロイン増加前提設定が嬉しいところですが、神と人間の寿命差問題が気になるところ。
主人公は少年の姿に「剣」の真名を持つ、最古の神の一柱。
若き神々からは「中身、枯れたオッサン」と侮られているが、彼の本性を知る古き神々は警戒されている。
他の神々と違って威厳がなく、いつもちゃらんぽらんな態度でぐーたらな生活をしているが
誰にでも気さくで人当たりがよく、人間を友人として見ており、民に無体を働くこともなく
むしろ好きにやらせている上面倒見がよいため、畏れられてはいないが人気があり愛されている。
若い頃は血気盛んで正義感に溢れ、信徒の幸せを心から願って頑張る知勇兼備の神だったが
数多の苦労と犠牲を重ねた結果、民への暮らしへ過剰に干渉するべきではないと悟り、昼行燈に。
ヒロインはツンデレ庶民派王女、バトルジャンキー雷神、腹黒な女神、人懐っこいコボルト娘。
二巻の時点では特に際立ってお気に入りのヒロインはなし。
現時点(二巻)においての評価はC。
普段は自堕落な態度で過ごしているも、イザ本気になれば歴戦の神たるを見せてくれる主人公が格好良い。
古き神だけあって精神的な未熟さがないため、事あるごとにヤキモキする必要もないですしね。
そんな彼を支えるメインヒロインの巫女ミリアの頑張りにも活き活きとした魅力が溢れていますし
対峙する敵キャラの、神に相応しき「こいつヤバイ」感溢れる強大さも申し分なし。
本筋は隠していた牙を表に神々の大戦への本格参戦となるも、勢力は弱小、敵は膨大かつ強大と前途多難。
一巻では新参の神一柱を、二巻では三柱の神を撃破するも、それによって注目が集まり始め…?