異世界魔王の日常に技術革新を起こしてもよいだろうか
おかゆまさき(ダッシュエックス文庫)
魔王に転生したサラリーマンが玩具づくりで勇者たちに対抗し、ついでに魔族たちの楽しみの少ない
灰色な生活に潤いと革新を与えつつ、魔王道を驀進する職人系無双ファンタジーストーリー。
異世界に転生して魔王となり、チート能力で無双! という実にわかりやすい構成の話になっています。
特色といえば主人公のおもちゃを作り出す能力「玩具創造」ですが、少々応用が利きすぎというか
もうおもちゃ関係ないだろってレベルなので、折角のおもちゃ推しが活かされていない感はあるかも。
ラブコメ面は一巻序盤でメインヒロインのモモチャとベッドインと、カップリング成立は早いですが
魔王は血筋を残すため側室を持つのが責務とのことなのでハーレム化待ったなしと今後に期待大。
主人公はゴリラのおもちゃを呑んで憤死し、魔王へと生まれ変わった元おもちゃ会社勤務のサラリーマン。
超のつくおもちゃ好きで、夢は「全ての子供が俺のおもちゃで笑顔になる世界」を作ること。
そのため、普段は温厚でヘラヘラしており怒ることは滅多にないが、子供に手を上げる者は絶対許さない。
思慮深いようで割と勢いで生きているところがあり、新しいことに夢中になりがちと根は子供っぽいところも。
ヒロインはおもちゃ女神。昇格候補に女騎士系魔王や淫靡系魔王なども。
一巻の時点では特に際立ってお気に入りのヒロインはなし。
現時点(一巻)においての評価はC。
魔王としてではなく、あくまでおもちゃ好き人間としての信条を貫き通す主人公が中々に痛快。
少しズレた点はあれど、おもちゃで人を楽しませたいという純粋な想いがこれでもかと伝わってきます。
そんな彼の周囲を固めるヒロインたちも、色々な意味でチョロすぎて面白可愛いですし。
シリアス成分薄めな、騒々しくも賑やかでノリのよい雰囲気も個人的には好みで良い感じですね。
また、一巻のメリーゴーランドみたいにぶっ飛んだシーンがあるのも独特のスパイスになっているかと。
まあ、どいつもこいつもテンションが高すぎてウザく感じてしまうこともありますが…
本筋は圧倒的な力を見せて十二斂魔王に就任した主人公ですが、次巻はいよいよ勇者との対面のようで?